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仮名日記文学論 今関 敏子(著) - 笠間書院
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仮名日記文学論 (カナニッキブンガクロン) 王朝女性たちの時空と自我・その表象 (オウチョウジョセイタチノジクウトジガソノヒョウショウ)

文芸
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発行:笠間書院
A5判
450ページ
上製
定価 9,500円+税
ISBN
978-4-305-70708-6   COPY
ISBN 13
9784305707086   COPY
ISBN 10h
4-305-70708-X   COPY
ISBN 10
430570708X   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2013年10月
書店発売日
登録日
2013年10月2日
最終更新日
2013年10月30日
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紹介

どうしても書き残したいという熱烈な意思が、新しい表現を生み出す。
10世紀後半から14世紀中葉にかけて、女性作者たちは、自己を素材にして多彩な作品を残した。
彼女たちは、限られた時空で何を信じ、何に価値を見出し、置かれた状況と自己をどのように捉え、どのように生きたのか。仮名日記文学はその自己表象の一つである。
個々の作品だけではなく、中古と中世を区切るのではなく、平安期から南北朝にかけて続いたひとつのジャンルとして捉え、仮名日記文学に向き合う。

【文学史上、同じ現象は二度と繰り返されない。類似点や共通項はあっても、それぞれの時代のジャンルはきわめて独自である。ひとつのジャンルの生成と消滅は、その背景である政治・社会・制度・文化体系に密接に関連している。同じ社会構造・文化構造も再現されることはない。ひとりの人間の自我構造も、生きた時代の文化と制度に規定される。限られた時空で何を信じ、何に価値を見出し、置かれた状況と自己をどのように捉え、どのように生きたか。仮名日記文学はその自我表象のひとつである。
 個々の作品だけではなく、また、中古と中世を区切るのではなく、平安期から南北朝期にかけて続いたひとつのジャンルとして捉え、向き合う必要性を痛感する。
 本書では、王朝女性たちの生きた時空、制度、背景に培われた自己認識、その表象としての仮名日記文学を論じる。……はじめにより】

目次

はじめに

序 章 仮名日記文学の流れ
第1章 自我と時間
  第1節 《自我》の表象 仮名日記文学と自伝
  第2節 《時間》の表象 解体と組み換え
  第3節 『たまきはる』冒頭部の時間認識と回想 昔と今
  第4節 『弁内侍日記』のコスモロジー 宮廷讃美の時間
  第5節 『弁内侍日記』における「今日(けふ)」 『中務内侍日記』と比較して
  第6節 『弁内侍日記』における時間認識と自我
第2章 夢の表象
  第1節 旅寝の夢 その1 勅撰集覊旅歌の類型
  第2節 旅寝の夢 その2 紀行にみる類型と独自性
  第3節 『更級日記』の夢 作品空間と存在把握
  第4節 『たまきはる』の夢 本文と奥書以降
  第5節 『建礼門院右京大夫集』の夢 象徴と比喩
  第6節 『うたたね』の夢 時空認識と虚構
  第7節 『とはずがたり』の夢 作品展開と精神の軌跡
第3章 涙の表象
  第1節 『蜻蛉日記』の涙 精神の変容と軌跡
  第2節 『讃岐典侍日記』の涙 号泣から詩的表現へ
  第3節 『とはずがたり』の涙  衣・身体性に関連して
第4章 制度と表現
  第1節 『弁内侍日記』にみる危機感と表現
  第2節 『とはずがたり』の達成 家と女をめぐって
  第3節 『とはずがたり』の通過儀礼 語られぬ背景
終 章 自己を語ることの意味

 初出一覧
 あとがき
 索引

著者プロフィール

今関 敏子  (イマゼキ トシコ)  (

日本文学研究者。川村学園女子大学教授。帝塚山学院大学等を経て現職。1990年度サンパウロ大学客員教授。著書に『中世女流日記文学論考』(和泉書院、1987)、『校注弁内侍日記』(和泉書院、1989)、『〈色好み〉の系譜―女たちのゆくえ』(世界思想社、1996)、『『金槐和歌集』の時空―定家所伝本の配列構成』(和泉書院、2000)、『信生法師集新訳註』(風間書房、2002)、『旅する女たち―超越と逸脱の王朝文学』(笠間書院、2004)、『実朝の歌―金槐和歌集訳注』(青簡舎、2013)、共著書に『中世文学研究』(双文社出版、1997)、『成熟と老い』(世界思想社、1998)、単編著書に『中世日記・随筆』 (日本文学研究論文集成13)(若草書房、1999)、『涙の文化学―人はなぜ泣くのか』(青簡舎、2009)、共編著書に『はじめて学ぶ日本女性文学史[古典編]』(ミネルヴァ書房、2003)などがある。

上記内容は本書刊行時のものです。