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知られざる王朝物語の発見 神野藤 昭夫(著) - 笠間書院
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知られざる王朝物語の発見 (シラレザルオウチョウモノガタリノハッケン) 物語山脈を眺望する (モノガタリサンミャクヲチョウボウスル)

文芸
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発行:笠間書院
四六判
280ページ
上製
定価 2,300円+税
ISBN
978-4-305-00275-4   COPY
ISBN 13
9784305002754   COPY
ISBN 10h
4-305-00275-2   COPY
ISBN 10
4305002752   COPY
出版者記号
305   COPY
Cコード
C0093  
0:一般 0:単行本 93:日本文学、小説・物語
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2008年10月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2013年4月1日
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紹介

いざ、物語の輝ける時代へ!

平安から鎌倉さらに南北朝期まで500年に及んだ王朝物語の時代をダイナミックに捉えた、日本の物語文明史!源氏物語の背後にある失われた多くの物語をも視野に入れたとき、日本の王朝物語=『源氏物語』という単純な図式は成り立たなくなる。時空を越えて日本の王朝物語を語り尽くす!

目次

まえがき

第一章 知られざる物語山塊の発見--新たなる物語の時代像
  日本列島の文学史と物語山脈
  小説が輝いていた時代
  一〇〇〇年の時差で歩む物語と小説の時代
  王朝物語山脈のゆくすえをどう捉えるか
  寥々たる数の現存する物語
  現存する中世王朝物語の作品群
  現存する物語は秀逸な作品か
  散逸した物語世界の発掘はどのように始まったか
  散逸した物語からみた新たな物語史像
  数量データから求められる物語史像の修正
  物語の時代の本流となった作り物語
  物語の本質は〈作る〉ところにあるとみた『無名草子』
  物語の時代はどう眺望できるか
  五〇〇年に及んだ物語の時代

第二章 最初の峰々と東アジア文化圏の波動--古伝承から初期物語へ
  物語山脈の形成をどう捉えるか
  「絵合」巻場面と「物語の出で来はじめのおや」
  末摘花の読んでいた古物語の由緒
  『はこやのとじ』の基本情報
  『はこやのとじ』の物語復原
  泉州本『伊勢物語』前半部の情報解読
  泉州本『伊勢物語』後半部の情報解読
  「つみ」・「はこや」は柘枝伝説を反映するか
  『懐風藻』に詠まれた柘枝伝説の神仙譚的受容
  『続日本後紀』にみえる天へと飛び去った天女
  『万葉集』の柘枝仙媛と『柘枝伝』
  『万葉集』の伝承歌と歌垣
  『柘枝伝』と『はこやのとじ』の対応構造の示唆するもの
  日本語の修辞文体をもった『はこやのとじ』
  車持皇子が捏造した異郷訪問譚
  平安文人たちが親しんだ志怪小説
  劉晨と阮肇の異界訪問
  東アジアの〈知〉の波動と初期の物語群

第三章 歌物語とその尾根の行方--『伊勢物語』二十三段の物語史
  『たけくらべ』と『伊勢物語』
  一葉における王朝文学の教養伝統
  『伊勢物語』二十三段をどう読むか
  純愛の結実
  新たな女の出現と危機
  愛情のもつ精神性の輝き
  『伊勢物語』における二人妻譚の位相
  『はいずみ』をどう読むか
  『伊勢物語』の世界を響かせる『はいずみ』
  『はいずみ』における語りの方法
  『はいずみ』の眼目はどこにあったか
  『はいずみ』の滑稽譚の『掃墨物語絵巻』上巻への継承へ
  『掃墨物語絵巻』の魅力と閑寂な出家生活をえがく物語へ
  『伊勢物語』二十三段の物語山脈の連なり

第四章 物語の山巓の形成--『源氏物語』の想像力と紫式部の知的坩堝
  海外における『源氏物語』
  末松謙澄の英訳『源氏物語』はどう受容されたか
  『源氏物語』を二十世紀の文学にしたアーサー・ウエーリー
  中国における『源氏物語』翻訳
  紫式部絶賛が生んだ伝説
  不幸がちからとなって誕生した作家紫式部
  母の早世が可能にした父との生活
  父親の不遇をともに送った時間
  学才に優れていた為時と束の間の喜び
  花山朝の終焉と不遇の歳月
  父の不遇が育てた漢学教養
  紫式部の想像力と『源氏物語』第一部の特質
  『源氏物語』と「日本紀」の性格
  中国の〈紀〉が育てた『源氏物語』の想像力

第五章 物語文化山脈の輝きー天喜三年斎院歌合「題物語」の復原ー
  日本文学像をどう捉えるか
  日本文学における女性作家の活躍
  平安女流文学を生んだもうひとつの文化圏
  斎院とは何か
  大斎院選子文化圏の存在感
  大斎院選子サロンと物語
  六条斎院●子内親王家の物語制作と『類聚歌合』巻の発見
  六条斎院歌合「題物語」と復原資料の概括
  『栄花物語』の物語合情報
  物語合の『後拾遺集』情報
  歌合「題物語」の復原とさまざまな角度からの分析の可能性
  物語題号の自立性
  歌題としての物語名と詠み手との関係
  物語合の内実をもっていた歌合「題物語」
  庚申の夜の「題物語」の開催日
  贈答歌前半部の解読
  贈答歌後半部の解読
  相互補完的な『後拾遺集』情報
  物語合にふさわしい内実
  歌合という形式と物語制作の限界
  物語文化山脈の輝きとしての物語合

【参考】
1 散逸物語の時代別区分(平安時代)と資料別分類(鎌倉時代)
2 こんなにたくさんあった王朝物語目録
3 物語の出で来はじめのおや
4 平安文人たちが親しんだ志怪小説
5 『古今和歌集』における「風吹けば」歌
6 『大和物語』における「風吹けば」譚
7 記録された「歌絵合」(永承五年四月二十六日前麗景殿女御延子歌絵合)

本書のための参考年表
あとがき

上記内容は本書刊行時のものです。