江戸の浮世絵
小林 忠:著
発行:藝華書院 この版元の本一覧
A4判 540ページ 函入
定価:40,000円+税 総額を計算する
ISBN978-4-9904055-1-9 C3071
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年03月
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紹介

 研究生活四十五年の間に発表された全執筆物のなかから、著者自らが論文を精選し再構成。『江戸の浮世絵』では、浮世絵の総論および画家論、作品論を中心とし、該博な知識があますところなく公開される。本書では100点を超える名画をワイドなカラー図版で紹介する。新たに発見された写楽の肉筆画も必見。そのほか200点の参考図版を添える。研究成果をわかりやすい言葉で伝えることに尽力してきた著者だけに、江戸美術研究の導入の書としても最適。

目次

【図版編】
【論文編】
 第一章 浮世絵の構造
 第二章 浮世絵の諸問題
 第三章 浮世絵師論
 第四章 名画評釈
 収録図版一覧
 初出一覧
 『江戸の浮世絵』文献目録
【英語論文】

前書きなど

 著作集刊行に当たって(小林忠)――江戸時代の美術、とくに絵画に対する再評価の動きは、近年ますます勢いを増している。写楽の肉筆扇面画(ギリシャ・コルフ島所在)や北斎の里帰り屏風画(ジョサイア・コンダー旧蔵)など、これまでに知られていない重要な作品の発見も相継いでいる。幸いなことに、そうした発見の多くに立ち会ってきた。私は作品調査の旅を好み、その足跡は国内のほか、欧米、アジア、豪州など各地に広がって、見渡してきた作品の数量と多様さは尋常を超えて大きく、広いと自負している。(中略)
 江戸の軽みと粋を愛する性分から、これまで、できうる限り平易な言葉で美術を論じようとしてきた。美術史の専門家だけしか理解できないような物言いをできるだけ避けてきたつもりである。大部なものとなったが、本の体裁も、世間によくある堅い論文集のようなものでなく、親しみやすく美しいものにしてもらった。
 江戸時代絵画に関心のある多くの方々が気軽に手に取り、好みの章節を随意にひもといて下されば、まことに幸いである。そして本書がこれからの研究の発展にいささかでも寄与できることを、ひそかに願い、祈っている。
 

版元から一言

 本書では、浮世絵研究の分野でつねに第一線で活躍してきた著者が、画家論・作品論を論じつつ、「浮世絵とは何か」という核心に迫っていきます。その該博な知識があますところなく、わかりやすい文章とともに公開されており、研究者はもとより多くの方々の知的欲求を満たす内容になっています。
 また、内外の所蔵作品を精力的に探索し、調査してきた著者ならではの独自の視点で選ばれた春信、北斎、広重など豪華な名品・稀品も見ごたえ十分です。著者の「名画評釈」とともにお楽しみください。

著者プロフィール

小林 忠(コバヤシ タダシ)

1941年東京生まれ。東京大学美術史学科、同大学院修士課程修了。東京国立博物館絵画室員、名古屋大学助教授、東京国立博物館調査室長・情報調査研究室長を経て、現在、学習院大学教授、千葉市美術館館長、美術雑誌『國華』編集委員。
若冲はじめ玉堂・抱一など研究対象の豊富な近世絵画、春信・歌麿・北斎らが絢爛と活躍した浮世絵、それらの研究を主導し、独自の小林史観を確立。伊藤若冲の魅力をいち早く公に紹介したり、はじめて「春画」を学術研究の対象として扱うなど、その功績は大きい。

姉妹本『江戸の絵画』は、2009年秋ごろ刊行予定。
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