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住吉派研究
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2017年4月
- 書店発売日
- 2017年5月12日
- 登録日
- 2017年5月11日
- 最終更新日
- 2017年5月11日
紹介
・ モノクロ挿図、約280点を掲載。 伝統的なやまと絵の技法を駆使しながらも、それを覆すように彼らが筆を以て仕掛けた独自のドラマティックな演出や躍動感溢れる人物描写、当時流行していた古典解釈学からの影響等をビジュアル面からも鮮明にする。
・ 代表的作品、如慶筆・紀州東照宮蔵「東照社縁起」、具慶筆・筥崎宮蔵「箱崎八幡宮縁起」、具慶筆・寛永寺蔵「元三大師縁起絵巻」および「慈眼大師縁起絵巻」全図を収録。
・ 巻末には、住吉派関連資料として住吉派年譜、系譜、落款・印章一覧、各種史料、主要研究文献一覧を収める。
目次
巻頭カラー口絵(36頁)
一)なぜ、江戸時代初期に住吉家が再興されたのか
二)二代目具慶にして、なぜ、幕府の御用絵師に登用されたのか
三)住吉派の絵師は、どのような画事を誰に求められたのか
四)住吉如慶・具慶作品における古典受容の在り方
五)作品評価の再検討-如慶・具慶による新たなやまと絵
前書きなど
住吉派は日本美術史の中で、意識的に、あるいは無意識的に忘れ去られた存在であった。具慶以降、幕府の御用絵師を世襲した流派であるため、依然として粉本主義の括りの中で語られることが多い。しかしながら、初代如慶や二代目具慶は、伝統的で高度な技術や知識を駆使しつつ、テクストを演出したドラマティックな表現、時に笑いを誘うユーモラスな風俗描写を得意としていた。
本書では、住吉派研究の第一歩として、当時の画壇や、制作舞台となった宮廷や徳川幕府、如慶や具慶が属した天台宗教団の動向に注目しながら、同派がいかなる理由で画壇に登場し、どのような役割を果たしたのかという一つの道標を提示した。また、古典解釈学の観点より、かれらの作品を分析し、同派の再評価を試みた。
上記内容は本書刊行時のものです。