《無口な女》の成立史と音楽リヒャルト・シュトラウス 「自画像」としてのオペラ
広瀬 大介:著
発行:アルテスパブリッシング この版元の本一覧
A5判 376ページ 上製
定価:4,200円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-903951-16-4 C1073
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年05月 書店発売日:2009年05月09日
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紹介

世界大戦前夜、ナチスが台頭するドイツで、ユダヤ系作家との共作にこだわった男がいた──。権力を握った作曲家の新しい側面を見る!

目次

第1章 自画像を奏でる作曲家
 1 切り捨てられたシュトラウスの後半生
 2 シュトラウス作品における「自画像」とは

第2章 新しいオペラへ
 1 出会いの前
 2 ホフマンスタールの死、新しい才能との出会い
 3 原作『エピシーン、またはもの言わぬ女』との対比
 4 幸せな共同作業──1932年、作曲の過程
 5 ナチ政府による暗い影──1933年、作曲の過程
 6 暗転──1934年、作曲の過程

第3章 ナチ政府とシュトラウス
 1 ナチ政府と「全国音楽局」
 2 《無口な女》事件
 3 冬の時代──1935年以降
 4 《無口な女》の受難

第4章 《無口な女》の音楽
 1 数少ない同時代の作品とその意味について
 2 シュトラウスの作曲法・スケッチなど
 3 音楽的手法──番号オペラとしての《無口な女》
 4 ライトモティーフについて
 5 声楽パートと合唱について
 6 オーケストレーションについて
 7 調性について

第5章 シュトラウスの「自画像」
 1 他作品からの引用がもつ意味
 2 音楽と言葉に秘められたメッセージ──この作品も「自画像」か

版元から一言

《サロメ》《ばらの騎士》など、数々のオペラを作曲したリヒャルト・シュトラウス。しかし大成功をおさめたシュトラウスが、その晩年に、文豪ツヴァイクを台本作家として迎え作曲したオペラ《無口な女》はあまり知られていません。作曲当時、世界大戦前夜のドイツでは、ナチスの台頭により、ユダヤ系のツヴァイクと共作を続ける老作曲家の身にも、さまざまな圧力や危険がおよびます。《無口な女》の作曲過程を縦軸に、ナチスとシュトラウスの関係やシュトラウスの後期作品について、新たな光を投じる1冊です。

著者プロフィール

広瀬 大介(ヒロセ ダイスケ)

1973年生。東京都板橋区出身。1998年、国際基督教大学大学院比較文化研究科・博士前期課程修了。2006年、一橋大学大学院言語社会研究科・博士後期課程修了。博士(学術)。2002‐04年ドイツ・ミュンヘン大学に研究留学。専攻は20世紀前半のドイツ音楽史で、特にリヒャルト・シュトラウスの音楽とその社会的関わりを中心に研究活動を行っている。現在、慶應義塾大学、多摩美術大学非常勤講師。日本リヒャルト・シュトラウス協会運営委員。訳書にベルリオーズ/シュトラウス『管弦楽法』(音楽之友社)など。『レコード芸術』『グランド・オペラ』誌ほか、CDライナーノーツ、オペラDVD対訳、演奏会曲目解説などへの寄稿多数。

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