発行:批評社 この版元の本一覧
B5判 152ページ 並製
定価:1,700円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-8265-0511-6 C3047
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年10月 書店発売日:2009年10月19日
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近年、統合失調症と神経症との境界域にあるとされるボーダーライン・ケースの登場をはじめとして、ひきこもり、いじめ、リストカット、不登校、虐待、性的逸脱、薬物乱用、摂食障害、解離性人格障害(多重人格)、自己愛性人格障害、そして新型うつ病(双極Ⅱ型障害)などと呼称される事例がつぎつぎとメンタルクリニックに現れ、精神科医たちを戸惑わせるようになった。この臨床病像の多様化・多極化は、社会現象としてのニート、フリーター、自己啓発セミナー、占いブーム、スピリチュアル世界への関心、さらには「誰でもよかった殺傷事件」の頻発と通底しているかのようである。さらに、世界恐慌と相俟って、自殺者3万人という社会の根幹を揺るがす問題とも通底しているかのようである。「自分探し」の多様なグレーゾーンを臨床現場からレポートする。
目次
巻頭言●自分探しの病理――飢餓、空虚、閉塞から(松本雅彦)
オタクとしての「自分探し」の卒業――ハイブリッドなアイデンティティの獲得(関正樹)
自傷行為を繰り返す青年期患者の治療――「自分探し」という視点から(渡邉敦司)
夢に見られる解離と身体(川原稔久)
自分探し――環境から依存を受け止められるということと自立という視点(大矢大)
自分探しの病理――その普遍性と現代性(原田誠一)
アンダーカレント――生命の水脈としての自己、その氷結(高木俊介)
<私>を<希望>へと調律する(杉林稔)
摂食障害と「自分探し」の交叉点(浜垣誠司)
流れない時間・触れ得ない自分(野間俊一)
他者の欠落、他者の回復(仲野実)
「私」の手ごたえを作る「組成(きめ)」――女性の身体と男性の親灸関係(津田均)
自分探しのパラドクス――中教審、浜田寿美男、西田幾太郎、ロジャーズ、ブッダ、あるいは、個性、ここのいま、純粋経験、実現傾向、マインドフルネス(岡村達也)
自分の探し方(塚本千秋)
メール対談●「自分探し」の病理――特集から何が見えてきたか(阿保順子+岡崎伸郎)
コラム+連載+書評
視点19●自分探し――私の経験から(山本深雪)
コラム●臨床心理小僧、国際精神保健協力オヤジ、そして・・・・・(手林佳正)
連載●引き抜きにくい釘——24 侵犯[後編](塚本千秋)
連載●暴力のリスク・マネージメント——5 暴力事態後のサポート(谷本 桂)
連載●——3 精神医療・病院の改革と病床削減(3)――その政策転換を求めて(富田三樹生)
連載●老いのたわごと——43 日本社会精神医学外史[その5](浜田 晋)
書評●『パンセ・スキゾフレニック——統合失調症の精神病理学』内海健著[弘文堂刊](高岡知二)
書評●『暴力を治療する——精神保健におけるリスク・マネージメント・ガイド』アンソニー・メイデン著、吉川和男訳[星和書店刊](吉岡隆一)
投稿原稿●精神医療における構造構成主義の導入――構造構成的精神医療の提唱(加藤温)
編集後記(岡崎伸郎)
関連リンク
著者プロフィール
『精神医療』編集委員会(「セイシンイリョウ」ヘンシュウイインカイ)
浅野弘毅、阿保順子、岩尾俊一郎、犬飼直子、岡崎伸郎、岡村達也、河野節子、高岡健、高木俊介、野口昌也、芳賀幸彦、広田伊蘇夫、松本雅彦、森山公夫によって構成される。
上記内容は本書刊行時のものです。※FAXによるご注文は、原則としてお受けしておりません。
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