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DVD&BOOK 愛蔵版 花のレクイエム 辻 邦生(著) - 太郎次郎社エディタス
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DVD&BOOK 愛蔵版 花のレクイエム (ディーブイディーアンドブックアイゾウバンハナノレクイエム) 愛蔵版

文芸
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四六変形判
縦194mm 横136mm 厚さ23mm
重さ 240g
96ページ
函入
定価 3,600円+税
ISBN
978-4-8118-4061-1   COPY
ISBN 13
9784811840611   COPY
ISBN 10h
4-8118-4061-5   COPY
ISBN 10
4811840615   COPY
出版者記号
8118   COPY
Cコード
C0895  
0:一般 8:磁性媒体など 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2014年1月
書店発売日
登録日
2013年12月13日
最終更新日
2016年4月12日
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紹介

連作短編の名手でもあった辻邦生が晩年に紡ぎだした、花と死にまつわる12の物語を、声と音楽で呼びおこす愛蔵版。

著者を魅了した情感あふれる円熟の朗読。
名曲喫茶ヴィオロン秘蔵のSP盤が奏でる旋律。
曲想とマッチした幻想的な絵画。

著者が荒井良雄の朗読がもつ力について語ったエッセイ「生命の劇場としての〈声〉」を単行本初収録。

目次

1月 山茶花
2月 アネモネ
3月 すみれ
4月 ライラック
5月 クレマチス
6月 紫陽花
7月 百合
8月 向日葵
9月 まつむし草
10月 萩
11月 猿捕茨
12月 クリスマス・ローズ

生命の劇場としての〈声〉
DVD収録曲目・音源

前書きなど

辻邦生「生命の劇場としての〈声〉」より
 どんな楽器より、声楽が好きなのは、父が琵琶楽を弾奏し、たえず「武蔵野」や「吉野落ち」を歌うのを聞いていたからであろうか。とにかく人の声が好きだ。お喋りしていても、話の面白さもだが、まず声というものに魅惑される。
 荒井良雄氏の朗読もまず声だ。それは、天成の美質を、発声法や謡いなどによって訓練して鍛えあげた、しなやかな、響きのいい声である。広いホールでも、マイクなしに、朗々と響きわたる。
 その声はメロディに乗っているわけではない。意味伝達のためのテクストを、正確に読むという慎ましい営みのために用いられる、もっとも純粋な声、声のための声である。
 文学はもともと声で語られるために書かれた。吟遊詩人たちの吟ずるホメロスも中世武勲詩も、琵琶法師の弾ずる平家物語もそうだった。声の緩急、抑揚によって文学は重層した、闇の部分を多く抱えた、奥行の深いものとして存在した。……

版元から一言

収録曲目はいずれも二十世紀前半のSP盤の名盤。ヴィオロンで細心におこなわれた演奏の高い録音技術によるデジタル化も聞きどころです。

著者プロフィール

辻 邦生  (ツジ クニオ)  (

作家。1925年、東京生まれ。57年から61年までフランスに留学。63年、『廻廊にて』で近代文学賞を受賞。こののち、『安土往還記』『天草の雅歌』『背教者ユリアヌス』など、歴史小説をつぎつぎと発表。95年には『西行花伝』により谷崎潤一郎賞を受賞。人物の心情を清明な文体で描く長編を数多く著す一方で、『ある生涯の七つの場所』『楽興の時十二章』『十二の肖像画による十二の物語』など連作短編も得意とした。1999年没。

荒井 良雄  (アライ ヨシオ)  (朗読・DVD監修

英文学者。駒澤大学名誉教授。1935年、京都生まれ。文化放送「百万人の英語」の講師として広く知られる。学習院大学在学中から数多くのシェイクスピア劇を演出し、自らも出演。朗読歴は50年以上。シェイクスピア全作品、ディケンズ朗読台本全作品の朗読を完遂し、グローブ栄誉賞(英)、日英協会賞(日)を受賞。辻邦生とは学習院大学でともに教授として交流を重ね、辻作品を朗読してきた。本作『花のレクイエム』も荒井の朗読を念頭に執筆されたという。

美作 七朗  (ミサク シチロウ)  (

画家。音楽喫茶「クラシック」マスター。1907年、熊本生まれ。28年に上京し、東京同舟社美術研究所に学ぶ。30年、高円寺に音楽喫茶「ルネッサンス」を開店するも、45年に空襲で焼失。45年9月、中野にうつり「クラシック」として営業再開。店では多くの画家・作家・音楽家が交歓した。五木寛之のエッセイ『風に吹かれて』には、この店に集った客たちが描かれている。1989年没。「クラシック」は遺族に引き継がれたのち、2005年に閉店した。

名曲喫茶ヴィオロン  (メイキョクキッサヴィオロン)  (企画・音楽

杉並区阿佐ヶ谷にある名曲喫茶。「クラシック」の美作七朗を師と仰ぐ寺元健治が店主となり1980年に創業。ウィーン楽友協会ホールの響きを念頭に設計した店内は美作七朗の絵が数多く飾られ、数々の名盤によるクラシック音楽が流れている。本DVDの収録は「ヴィオロン」にて行なわれ、音楽もここに鎮座する世界最大級の蓄音機クレデンザで、イギリスHMV社の1925年製竹針を全曲にわたり使用して演奏された。

常田 高志  (トキダ タカシ)  (映像制作

1954年生まれ。監督作品『タケオ──ダウン症ドラマーの物語』(2011)。東映を経てフリーのキャメラマンに。その後、NPO法人「国境なき医師団日本」に所属し、国内外での医療支援活動を映像で記録・発表する。山形国際ドキュメンタリー映画祭上映作品『大蔵村、踊る男』撮影。現在、映像グループ ローポジション(飯田基晴『犬と猫と人間と』、土屋トカチ『フツーの仕事がしたい』)所属。日本映画撮影監督協会(JSC)会員。

上記内容は本書刊行時のものです。