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危ない公文式早期教育 保坂 展人(著) - 太郎次郎社エディタス
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ト・日     書店
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危ない公文式早期教育 (アブナイクモンシキソウキキョウイク)

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四六判
縦188mm 横128mm
208ページ
並製
定価 1,800円+税
ISBN
978-4-8118-0627-3   COPY
ISBN 13
9784811806273   COPY
ISBN 10h
4-8118-0627-1   COPY
ISBN 10
4811806271   COPY
出版者記号
8118   COPY
Cコード
C0036  
0:一般 0:単行本 36:社会
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
1994年5月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2017年6月13日
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紹介

2歳からの読書、優秀児を育てるために四六時中、胎児への読み聞かせ、小学生が方程式を解けると大宣伝している公文。その優秀児の10年後の追跡調査、教室の指導者たちの証言。幼児からのインプット漬けで、子どもはほんとうに賢くなるのか?

紙の本は品切れですが、電子書籍で入手可能です。
https://hon.jp/ebooks/779117
にて電子書籍販売書店が探せます。

目次

プロローグ-早期教育は“危ない橋”わたり
不安な母親に早期教育という妖怪がとりつく
乳幼児から順位と競争の“危ない橋”をわたる
21世紀の日本の企業では“偏差値秀才”はいらない

「1」-公文式という名の子育て脅迫状
NHKスペシャルの早期教育の映像をどう見たか
“手遅れになる”と母親を脅かし、不安にする
幼い頭脳は注入づけ、それを“インプット記録”にメモする
ゼロ歳児で一日4時間半、一歳台で五時間のインプットがされると

「2」-インプット漬けにされた子どもたちの異変
一歳から文字を覚えたA君や、ビデオで育ったB君にどんな異変が…
早くから文字をインプットされた子は、パターン行動をとる
遊べないF君の五感を刺激して、“からだが語ることば”をとりもどす
J君は、路上のミミズをみて、「L」「つ」と読んでしまう
早期教育の恐ろしさは“指示待ち症候群”をつくりこと、という
公文の六歳「優秀児」は“ぼくはまだ若いので”と作文に書く

「3」-早期教育ブームに揺れる母親たち
高学歴の母親たちが子育てのなかで孤立して
早期教育のシャワーを浴びた子の将来は、もうわかっている…
早期教育論争に寄せられた母親たちの賛否の声は?
子どもの虐待防止センターにも公文のケースがよせられている
三歳児までに身につけた状況的知能は不安定で、忘れるのも早い

「4」早期教育の渦中でほんろうされる親子
“ママなんか死んじゃえ!”“ママがプリントやればいい”とわが子が叫ぶ
母親のインプットに抵抗や拒絶ができた祐介くんは救われた
公文式ではなく、柳田さんは兄妹の受験を短期決戦で突破する
二歳八ヶ月ではじめた公文式早期教育を途中で降りてほんとうによかった
二歳四ヶ月から一日四十枚のプリントをこなして「優秀児」に
公文式をやめて三ヶ月たつと、方程式までいった子が掛け算・割り算を忘れてしまった

「5」-悩みゆれうごく教室の指導者たち
指導者の多くが幼児教室はやりたくないと思っている
指導者たちは生徒数でランクづけられ、比較と競争をつづけさせられる
公文は指導者の犠牲のうえに成り立っている
公文から子どもを守るために、公文教室をつづけてきた
公文の指導者をやめて、地域の子育てを語る場をつくりたい

「6」-会長・公文公氏の教育理念なしの商売
17歳のとき、私は初期の公文数学研究会のアルバイト生だった
早期教育への進出は会員数の頭打ちからはじまった
胎教の成果で「子どもが泣かなくなった」という公文教育研究会の会長・公文公氏とは?
早期教育の弊害はないと言う、そのリスクに眼を向けない
女性指導者の心をつかみ、その気にさせる公文氏のテクニックとは?

「7」-指導者の犠牲で成り立つ公文式経営
教祖が率いる忠誠心競争の世界、その経営ぶり
試行錯誤中の幼児教育にはまだ指導理念もない
公文ドリームの頂点に立つ人は夢を見る暇もない

「8」-公文“優秀児”のその後-追跡調査
早期教育への警告がありながら、二歳読書が宣伝される
十年後の「優秀児」たちは、いま、どうしている?
公文は遠い過去の記憶-普通の子とかわらない
私にとって公文は神だった。現在では公文熱はさめている
こんどは新生児に音とことばでインプットする“人体実験”の結果は?

エピローグ-子ども激減で学校は大転換
子ども激減期を迎えて、学校も教育業界も大転換する
子どもの数が減れば減るほど、競争が煽られる
社会と学校の大転換期のなかで、丸暗記型能力は遺物化していく
本家のアメリカでも早期教育に危険信号が出されている

著者プロフィール

保坂 展人  (ホサカ ノブト)  (

【略歴】…一九五五年宮城県仙台市生まれ。
中学校在学中の政治活動と学校批判をめぐって、一九二七年に内申書裁判の原告となり十六年間争う。
一九八〇年ごろから中・高生の生の声を取材、レポート活動から「元気印」の流行語を生む。
一九九三年から若者を対象に文章表現塾を中心に、ほっと塾を主宰。
【著書】…近著に『カオスの海を渡るには』(群羊社)、
『子どもの消える日』(労働教育センター)、
『いじめの光景』(集英社文庫)、
『先輩が怖い!』(編著・リヨン社)、
『ちょっと待って!早期教育』(学陽書房)、
『THE中退』(編著・アサヒ1テーマ・マガジン)、
また、ビデオ映像作家として『子どもの権利条約を子どもへ!』(1994)
『エイズ、本当に怖いのは何か』(1993)。『居場所・フリースクールガイド』(1992)などを制作。
中・高生、若者向けテレホンサービス『ハート・ボイス』を運営(03-3485-5496)。

上記内容は本書刊行時のものです。