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「若者」の時代
- 出版社在庫情報
- 在庫あり
- 初版年月日
- 2015年3月
- 書店発売日
- 2015年3月5日
- 登録日
- 2015年1月26日
- 最終更新日
- 2022年3月24日
書評掲載情報
2015-05-10 |
東京新聞/中日新聞
評者: 三上治(評論家) |
2015-04-19 |
日本経済新聞
評者: 吉見俊哉(東京大学教授) |
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紹介
若者たちは、社会から何を求められ、いかに遇されたのか。
彼らは、どのような栄光と失意と屈辱を体験してきたのか。
復興期から高度成長期、停滞期を経て格差の時代へ――
歌謡曲、映画、記録、TVドラマ、文学、マンガなどを素材に、戦後社会を走り抜けた「不機嫌な魂」の多彩な軌跡を追う。
目次
序章 反抗までもう一歩
1 美空ひばりの不機嫌な踊り子
2 若者たちに求められたもの
3 〈社会意識〉と若者の戦略
第1章 忘れられた歌姫―青山ミチの存在と闘い
1 十三歳のデビュー
2 歌に書き込まれた宿命
3 ライヴァルは弘田三枝子
4 失踪する少女
5 ポリドール時代の試行錯誤
6 和製ポップスから「艶歌」へ
7 「艶歌」という偽史
第2章 転がる卵のように―集団生活と戦後都市
1 駅のホームから始まった物語
2 卵たちへのまなざし
3 差別的な就職先
4 流転のドラマ―森進一への軌跡
5 出奔の衝動―永山則夫への軌跡
6 列島を旅する「艶歌」
7 戦後都市の応対―吉永小百合が演じたもの
8 最後の集団就職列車が走った頃
第3章 端境期のセヴンティーン―六〇年安保のさなかで
1 安保と三池―一九六〇年のふたつの軸
2 戦後と民主主義の曲がり角
3 十七歳のテロリスト、山口二矢
4 「偽モノ」への嫌悪
5 リング状の十七歳―ファイティング原田の本気
6 勝った男・転じた男・負けた男―原田・斎藤・青木
7 加賀まりこのスタイル
8 「反惰性」と「非日常」の美学
9 六月の記憶―干刈あがたと奥浩平の安保
10 時の中の時、六月十五日
第4章 舞い降りたバリケード―高校闘争一九六九
1 次はウチだ!
2 「期待される人間像」
3 学校郡に対する憤懣
4 私自身への闘争
5 バリケードは舞い降りた
6 教師だった父との衝突
7 父はどこからやって来たか
8 教師としての戦後史
9 一九六九年の思想
10 父と子の「戦後民主主義」
第5章 学園はいかに夢見られたか―学校意識の変容
1 「学園」の出現
2 学園ドラマの原型と変貌
3 恋する少女たちの行方―ラブコメに向かって
4 「自由」と「民主」の幻想
5 「学園」の終わりの始まり―学校ぎらいの出現
6 暴力におおわれた時代
7 不安な学園物語
8 分かりにくい若者たち―薬師丸ひろ子の身体性
9 「ゆとり」が生んだ廃墟
10 河のほとりで―岡崎京子の風景
第6章 〈遠郊〉の憂鬱
1 閉ざされた殺人者―市川一九七四
2 切り裂かれた田園―宇都宮一九八〇
3 窮乏化する地方経済
4 ローカリズムと不良文化―ヤンキーたちの伝説
5 ジャスコのある風景
6 ロードサイドからイオンモールへ
7 地元のユートピア
8 〈遠郊〉の捉え方
9 ヒーローはいかに地元で死ぬか
終章 東北と若者たち
1 『山びこ学校』の時代
2 遠ざかる山びこ
3 浜通りにやってきたもの
4 「原子力ムラ」への異議
5 “これからの戦後”を生きる
6 若者文化と戦後史
あとがき
引用・参考文献
上記内容は本書刊行時のものです。