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スポーツする文学 疋田 雅昭(編著) - 青弓社
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スポーツする文学 (スポーツスルブンガク) 1920-30年代の文化詩学 (センキュウヒャクニジュウカラサンジュウネンダイノブンカシガク)

社会一般
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発行:青弓社
A5判
338ページ
並製
定価 2,800円+税
ISBN
978-4-7872-9189-9   COPY
ISBN 13
9784787291899   COPY
ISBN 10h
4-7872-9189-0   COPY
ISBN 10
4787291890   COPY
出版者記号
7872   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
品切れ・重版未定
初版年月日
2009年6月
書店発売日
登録日
2010年2月18日
最終更新日
2019年4月22日
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書評掲載情報

2009-09-06 読売新聞
評者: 黒岩比佐子(ノンフィクション作家)
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紹介

大正から昭和初期、モダニズムと大衆文化の時代。 新聞や雑誌、ラジオ、レコードなどのメディアを介して、文学/レトリックとスポーツ/身体が交錯した諸相をたどり、〈文学とスポーツのアリーナ〉を物語や表象などから多面的に分析する。

目次

はじめに  疋田雅昭/日高佳紀/日比嘉高

人工施設/体臭/モダニズム
スケートリンクの沃度丁幾――山口誓子『凍港』の連作俳句について  青木亮人
 1 日本スケート史の沿革
 2 スケート界の発展と成立
 3 俳句における「スケート」
 4 「スケート連作俳句」の新鮮さ
 5 「新しい「視角」」と映画理論
 6 「スケート」連作と映画

都市/スピード/中産階級
時を忘れる愉楽――疑似ゴルフに人々が抱いた夢想  天野知幸
 1 アメリカ体験としてのベビー・ゴルフ
 2 〝ひととき〟の楽しみとしてのスポーツ
 3 消費される時間とスポーツ
 4 「時」の忘却と文学的表現の共振

卓球/精神修養主義/遊戯性
〈肉体〉におびえるとき――モダニズム前夜のスポーツ小説として『友情』を読む  西山康一
 1 競技と娯楽のはざまで――卓球のおかれた位置
 2 卓球に仮託されているもの――作品内部から見えてくること
 3 同時代のスポーツをめぐる状況――作品外部から見えてくること
 4 〈肉体〉の「謀叛」、脅える〈精神〉
 5 〈精神〉修養主義の裏に潜む脅え――モダニズム文芸のスポーツとの連続性

モダン・スポーツ批評――アドルノ・神原泰・中井正一 西村将洋

ラジオ・アナウンサー/オーディエンス/野球
声の複製技術時代――〈スポーツ空間〉と複合メディア状況  日比嘉高
 1 声の争奪戦――スポーツ・アナウンサーと活字メディア
 2 スポーツ・ジャーナリズムの拡大と〈スポーツ空間〉
 3 声と〈鏡像〉
 4 呼びかける声の向こうに

メディア/少年野球/立身出世
ゴムボールを手にした子供たち――「少年倶楽部」に見る野球  松村 良
 1 二つの野球――硬式と軟式
 2 「あゝ玉杯に花うけて」のなかの野球
 3 一九一〇年代――「ゴムマリ団の遠征」
 4 一九二〇年代前半――小泉葵南および東京少年野球大会
 5 一九二〇年代後半――白井桃村と甲子園ブーム
 6 「野球もの」の減少と立身出世
 7 一九三〇年代以後――少年野球のゆくえ

テニス/メディア/スター・プレーヤー
テニス文芸のレトリック──田中純と月刊「テニスフアン」  日高佳紀
 1 日本における二つのテニス
 2 「テニスフアン」における〈文学〉の位相
 3 田中純「羅武君の球歴」の射程
 4 スターの死と日本テニス黄金期の終焉
 5 「羅武君の球歴」の批評性

「スポーツ小説」の盛衰――雑誌「アサヒ・スポーツ」の場合  波潟 剛

スタイル/ジェンダー/陸上競技
変奏される〈身体〉――女子スポーツへのまなざし  笹尾佳代
 1 生成される〈身体〉のモード
 2 スポーツ少女のゆくえ
 3 見出される〈身体〉
 4 喪われる〈身体〉
 5 饒舌な〈身体〉

水泳/コラージュ/視線
水際のモダン――身体と欲望の劇場へ  杉田智美
 1 泳ぐ身体/見られる身体
 2 〈健気〉で〈強い〉モダンガールを欲望せよ
 3 変容する身体――モダンか? プリミティブか?
 4 身体は誰のものか

プロレタリア文学とスポーツ  宮薗美佳

駅伝・マラソン/共同体/語り
「わたし」と「わたしたち」の狭間――「走ることを語ること」の意味  西川貴子
 1 〈走る〉ことはスポーツか?
 2 物語化される「身体」――駅伝をめぐる語り
 3 「わたし」と「わたしたち」とをつなぐもの――「少年」向け文章における語り
 4 新たなる〈走る〉表象の提示――牧野作品での試み

スポーツ・イベント/逸脱/ボート
スポーツしない文学者――祭典の熱狂から抜け落ちる「オリンポスの果実」  疋田雅昭
 1 オリンピック言説を支える「期待の地平」
 2 「異常」な小説
 3 「ノイズ」によるコノテーション
 4 「異常」な言説を生み出す構造
 5 オルタナティブからも抜け落ちる杏の実

死に至るスポーツを語る――一九三〇年代山岳雑誌のなかの「文学」とその周辺  熊谷昭宏

おわりに  疋田雅昭/日高佳紀/日比嘉高

「少年倶楽部」1915-45 野球関係資料リスト  松村 良
「アサヒ・スポーツ」の小説欄(1936-42)  波潟 剛
スポーツ文学年表 1914-40

著者プロフィール

疋田 雅昭  (ヒキタ マサアキ)  (編著

兵庫県生まれ。長野県短期大学助教。専攻は近・現代詩、モダニズム、アヴァンギャルド。著書に『接続する中也』(笠間書房)、論文に「スポーツ、政治、そして詩人たち」(「昭和文学研究」2004年3月)など。スポーツ歴・好きなスポーツ:夏はウィンドサーフィン、冬はスノーボード、人生いつも不安定な板の上。

日高 佳紀  (ヒダカ ヨシキ)  (編著

島根県生まれ。奈良教育大学准教授。専攻は日本近代文学。共編著に『文学で考える〈日本〉とは何か』(双文社出版)、共著に『谷崎潤一郎 境界を超えて』(笠間書院)など。スポーツ歴・好きなスポーツ:中高でテニス部に所属、現在もテニススクールに通う。某在阪プロ野球団の趨勢に“人生”の悲喜を重ねてしまう傾向あり。

日比 嘉高  (ヒビ ヨシタカ)  (編著

愛知県生まれ。名古屋大学大学院准教授。専攻は日本近代文学・文化論。著書に『〈自己表象〉の文学史』(翰林書房)、共編著に『テクストたちの旅程』(花書院)など。スポーツ歴・好きなスポーツ:『ウイニング・イレブン』。やりこんだ直後、テレビで“本物の試合”を見ると指が動きそうになる。これも新しい〈スポーツ空間〉への参加か?

上記内容は本書刊行時のものです。