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井伏鱒二と戦争 黒古 一夫(著) - 彩流社
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井伏鱒二と戦争 (イブセマスジトセンソウ) 『花の街』から『黒い雨』まで (ハナノマチカラクロイアメマデ)

文芸
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発行:彩流社
四六判
縦195mm 横135mm 厚さ20mm
重さ 320g
228ページ
上製
定価 2,400円+税
ISBN
978-4-7791-2034-3   COPY
ISBN 13
9784779120343   COPY
ISBN 10h
4-7791-2034-9   COPY
ISBN 10
4779120349   COPY
出版者記号
7791   COPY
Cコード
C0095  
0:一般 0:単行本 95:日本文学、評論、随筆、その他
出版社在庫情報
在庫あり
初版年月日
2014年7月
書店発売日
登録日
2014年5月23日
最終更新日
2014年12月27日
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紹介

今なぜ「井伏鱒二と戦争・原爆」なのか。

被爆者の悲しみを静かに訴えかける名作『黒い雨』…。占領下(シンガポール)の庶民の日常を描いた『花の街』…。心ない文学者によるの「盗作」騒ぎに巻き込まれ、井伏鱒二は、いまだに一部の人々に誤解されたままである。彼の戦争に対する身の処し方を、『黒い雨』などの作品を通して、その深い文学の営みを論ず。「庶民」の思想によって「戦争」に対峙した井伏鱒二という文学者の生き方は、「戦争をする国」が蔓延しだした現代にこそ、多くのことを示唆してくれるのではないだろうか。

目次

序 今なぜ井伏鱒二と戦争なのか 

第一章 瞋恚を胸に、「書くこと」に徹す――「戦争」への処し方(1)
 〈1〉小林秀雄と「生活者」
 〈2〉「徴用中」の文章
 〈3〉「記録」すること――『徴用中のこと』など

第二章 『花の街』から『遙拝隊長』へ――「戦争」への処し方(2)
 〈1〉「ペン部隊」、そして徴用作家
 〈2〉『花の街』の特異性
 〈3〉『遙拝隊長』

第三章 『徴用中のこと』が孕むもの――「戦争」への処し方(3)
 〈1〉文学者の「戦争加担」
 〈2〉「徴用」
 〈3〉「記録者」井伏鱒二
 〈4〉そして、浮上してくるもの


第四章 戦時下の「日常」――「戦争」への処し方(4)
 〈1〉「従軍」から「疎開」へ
 〈2〉疎開生活
 〈3〉したたかに、しなやかに

第五章 「庶民=常民」の目線 ――戦中から戦後へ、その「揺るがぬもの」
 〈1〉「記録者」の眼
 〈2〉持続する「志操」
 〈3〉静かな「瞋恚」

第六章 原爆文学としての『黒い雨』
 〈1〉「記録文学」か「原爆文学」か
 〈2〉『黒い雨』の「反戦・反核」思想
 〈3〉『黒い雨』と「被爆者差別」
 〈4〉『黒い雨』と現在の核状況
 〈5〉「風化」に抗する

第六章補論 『黒い雨』盗作説を駁す――捏造される文学史 
 〈1〉『黒い雨』盗作説を自作自演――豊田清史という歌人
 〈2〉『黒い雨』を巡る豊田清史の言説批判
 〈3〉谷沢永一・猪瀬直樹の『黒い雨』批判を駁す

第七章 井伏鱒二と原発――戦後文学史の中で 
 〈1〉プロメテウスの「新しい火」
 〈2〉「安全神話」の崩壊
 〈3〉井伏鱒二と原発

版元から一言

(社)日本図書館協会 選定図書

著者プロフィール

黒古 一夫  (クロコ カズオ)  (

文芸評論家、筑波大学名誉教授、華中師範大学外国語学院大学院特別招聘教授。
 著書に『北村透谷論―天空への渇望』(79年 冬樹社)、『祝祭と修羅―全共闘文学論(85年 彩流社)、『大江健三郎論―森の思想と生き方の原理』(89年 同)、『原爆文学論―核時代と想像力』(93年 同)、『立松和平伝説』(02年 河出書房新社)、『作家はこのようにして生まれ、大きくなった―大江健三郎伝説』(03年 同)、『林京子論―「ナガサキ」・上海・アメリカ』、(07年 日本図書センター)、『村上春樹―「喪失」の物語から「転換」の物語へ』、(08年 勉誠出版)、『増補 三浦綾子論―「愛」と「生きること」の意味』(09年 柏艪社)、『「1Q84」批判と現代作家論』(11年 アーツアンドクラフツ)、『辻井喬論―修羅を生きる』(同 論創社)、『文学者の「核・フクシマ論」―吉本隆明・大江健三郎・村上春樹』(13年 彩流社)他多数。
 編著書に『日本の原爆文学』(全15巻 83年 ほるぷ出版)、『日本の原爆記録』(全20巻91年 日本図書センター)、他。現在『立松和平全小説』(全31巻 11年~勉誠出版)に「全巻解説」を執筆中。

上記内容は本書刊行時のものです。