
発行:彩流社 この版元の本一覧
A5判 263ページ 上製
定価:3,500円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7791-1329-1 C0022
在庫あり
奥付の初版発行年月:2008年02月 書店発売日:2008年02月27日
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完全な政教分離がなされていない現代イギリス社会において、未だ国教として存在し、重要な地位を保つイングランド国教会の原点を探る労作!後期スチュアート朝期の国教会の宗教政策の検討と評価の見直し。
目次
序 章
第一節 問題の所在と研究史
第二節 章別構成と史料
第一章 王政復古後のイングランド国教会
第一節 騎士議会の方針
第二節 信仰自由宣言への反対
第二章 ラティテューディナリアン
第一節 穏健主義
第二節 説教における包括
第三章 包括法案と寛容法案
第一節 王位継承排除危機
第二節 一六八〇年の包括法案
第三節 包括法案・寛容法案をめぐる議論
第四章 名誉革命と宗教
第一節 包括法案支持者の拡大
第二節 寛容法の成立
第三節 包括法案失敗後のイングランド国教会
第五章 一八世紀初期のイングランド国教会と審査法
第一節 便宜的国教徒防止法案の審議
第二節 防止法案支持派の勝利
第三節 審査法の存続
終 章 ハノーヴァ朝初期のホイッグ政権と非国教徒
付 録
一 一六八〇年の包括法案と寛容法案の審議に関与していたと考えられる庶民院議員
二 一六八九年の包括法案と寛容法案の審議過程
三 一七〇三年一二月一四日、便宜的国教徒防止法案の第二読会を行うか否かの主教の採決
四 一七一八年一二月一九日、便宜的国教徒防止法廃止法案を委員会に付託するか否かの主教の採決
五 三十九箇条
六 宗教に関する法律の要旨
あとがき
主要参考文献
版元から一言
一七世紀後半から一八世紀前半の他宗派に対する宗教政策に注目。国教会はすべての国民が国教会のメンバーであるべきという理想を持っていたが、実際はカトリック教徒や、様々な国教会とは異なるプロテスタント宗派が存在しており、彼らをどのように扱うのかは政府にとっても大きな問題となっていた。名誉革命後、一六八九年に制定された寛容法は、礼拝の自由という宗教的な意義だけでなく、イングランドの国家教会体制にとっても重要な意味を持っていた。寛容法によって、たしかに国教会は他のプロテスタント宗派の存在を認めたが、彼らへの差別や国教会の特権は維持され、当然、政教分離はなされなかったのである。一八世紀をとおして、国教会は他宗派の人々を取り込むことをあきらめたわけではなく、その優位性を維持しようと努めていた。本書はイングランド国教会の視点から宗教政策を検討し、国教会に対する評価を見直そうとする試みであり、現代の国教会およびイギリス社会を理解するための重要な指針になる。一六八九年の寛容法成立前後のイングランド国教会についての研究は少なく、また国教会に注目して包括・寛容の意義を検討した研究もほとんどない。本書は、政治史に重点をおきながら、後期ステュアート朝期(一六六〇〜一七一四)のイングランド国教会をめぐる政策の評価を見直す。
著者プロフィール
青柳 かおり(アオヤナギ カオリ)
東京女子大学史学科卒業、立教大学文学研究科史学専攻博士課程後期修了。博士(文学)。日本学術振興会特別研究員をへて、現在、東京国際大学人間社会学部ほか非常勤講師。専門、イギリス近代史。
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