発行:解放出版社
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A5判 109ページ 並製
定価:1,400円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7592-5211-8 C0039
奥付の初版発行年月:2008年06月
書店発売日:2008年06月18日
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新年は「でこまわし」が運んできた。三番叟が舞い厄を祓い清め、えびすが家内安全や五穀豊穣、商売繁盛を予祝する。箱廻しの大道芸が、数少ない娯楽の時代に旅興行した「阿波のでこまわし」は、各地にその地の人形座として文化を伝承した。その伝統芸能が一旦消えたのは、なぜか。芸能者と門付けを迎える市民がいて伝承される文化。復活に取り組む著者が二者の関係性を再評価し、消えたいきさつ、復活の道のり、「でこまわし」を写真を多用してわかりやすく説く。口絵「写真でたどる阿波のでこまわし」は、懐かしい貴重なものも含み躍動感あふれる充実の32頁で構成。
目次
はじめに ---堂々と生きていけ---
写真でたどる阿波のでこまわし
演じる
三番叟まわし
受け継いで
みる、ふれる、うけつぐ
箱廻し
かしら
えびすまわし 大黒まわし
阿波のでこまわしと私
ばあやんからのメッセージ
八幡さんの東か西か
わしらはあかんのじゃ
光太郎の文鳥
同和教育を矮小化するな
暮らしの文化と向き合う
ばあやんのゾウスイはあったかい
ごぼう掘削高等技術者
阿波の賃づき
字を知らんということは腹へらすことじゃ
われ、飯食うたんけ
ワカメ売りのおばちゃん
「夕焼けがうつくしい」
人間教えたって
文化とは命を育むもの
部落に生まれてよかったね
やがて輝きたい
春よこい
消えた仕事
福を運んだ「でこまわし」
生きる勇気を運んだ「三番叟まわし」
紋付羽織袴で迎えられたエビス
えべっさんの子
もうひとつの池田高校
流されたえべっさん
「三番叟まわし」を受け継いで
師匠との出会い(門付日記より)
「三番叟まわし」のあしあと
デコチンさんの町
福が入ったぞ
「箱廻し」のあしあと
ムラのえべっさん
「箱廻し」子ども体験教室
おわりに---春よこいと願って---
版元から一言
唯一の「阿波のでこまわし」継承者である「阿波木偶箱廻しを復活する会」は、心待ちにしている地元での祝福芸や大道芸の他にも全国を公演している。その演技は「福を運ぶ神」に相応しいもので、国外からもオファーがあり時代劇映画にも出演した。演技も必見の価値があるが、公演の際に必ず著者の語りがある。その語りは、「でこまわし」が消えた経緯、復活の道程を分かり易いだけではなく、温かで聞く者の心にすとんと落ちる感動的なものだ。この語りを奥深い木偶の世界とともに1冊にまとめた。
著者プロフィール
辻本 一英(ツジモト カズヒデ)
1951年徳島市生まれ。芝原生活文化研究所・資料室代表。NPO法人「ヒューマンネット とくしま」理事長。県立高校講師を経て、財団法人徳島同和対策推進会で啓発業務などに従事する。1998年に退職し、芝原生活文化研究所を設立。現在、徳島県内の多様な被差別民衆の伝統芸能や祝福芸、生産と労働を中心とした生活文化の調査研究に取り組み、門付芸「三番叟まわし」や大道芸の「箱廻し」、祝福芸「芝原えびす舞」などを復活する。また全国各地で人権・同和問題の講演活動を行う。芝原自主夜間学校などを主宰する
<阿波木偶 箱廻しを復活する会>(代表:中内正子)(アワデコ ハコマワシヲフッカツスルカイ)
被差別民衆の生活文化や伝統芸能を掘り起こす作業のなかで、姿を消した「箱廻し」を復活させようと、1995年に「阿波木偶箱廻しを復活する会」を組織する。「箱廻し」に従事した高齢者からの聞き書き調査や技術の伝承に取り組む。また、全国へ阿淡系(あたんけい)人形芝居の文化を運んだ箱廻しの足跡調査も行う。全国の人権・同和問題啓発イベントでの公演も好評。
2001年NHKドラマ「お登勢」や「東アジア太平洋人形劇フェスティバル」出演
2005年3月 NHKふるさと発ドキュメント「福を届け福を待つ」出演
2006年6月 徳島新聞賞「文化賞」受賞
2007年1月 国立劇場出演
2007年9月 徳島県公式訪問団としてドイツ・ニーダーザクセン州訪問
2007年10月 第22回国民文化祭出演
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