発行:明石書店 この版元の本一覧
A5判 184ページ 上製
定価:3,600円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7503-3058-7 C0031
在庫あり
奥付の初版発行年月:2009年09月 書店発売日:2009年09月25日
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どのような行政システムが、政治的信頼を維持し、効率性、生産性及び実効性を確保するのか? 変化を続ける公共雇用と人事管理及び業績評価を、国際比較可能な質的・量的な指標によって分析する。巻末には、日本の現状についての詳細な解説を付す。
目次
序文
はじめに
第1章 雇用者数と報酬費用――過去10年の変化
第1節 全体の雇用者数と費用の推移
第2節 政府レベルを通じた雇用者数と費用の推移
第2章 中央政府における一般雇用条件の民間部門への接近
第1節 なぜ雇用条件の接近が重要なのか
第2節 伝統的な雇用条件とは何か
第3節 雇用条件の変化を促す要因は何か
第4節 これらの変化は何を意味するのか
第5節 OECD諸国はどのような状況に置かれているか
第6節 課題は何か
第7節 将来への教訓は何か
第3章 中央政府の公務における人的資源管理権限の委譲
第1節 なぜ権限委譲するのか
第2節 現代的な人的資源管理とは何か
第3節 どのような権限を委譲することができるのか
第4節 委譲された権限はどのようにして統治できるのか
第5節 OECD諸国ではどのような権限を委譲しているのか
第6節 課題は何か
第7節 将来への教訓は何か
第4章 中央政府職員の業績マネジメント
第1節 なぜ業績はそれほど重要なのか
第2節 業績は何を意味するのか
第3節 業績マネジメントとは何か
第4節 業績マネジメントシステムについてどのような設計が可能か
第5節 報酬はどのような役割を果たすか
第6節 OECD諸国は、職員の業績をどのように管理しているか
第7節 将来への教訓は何か
第5章 中央政府職員の給与決定の分権化と個別化
第1節 なぜ給与決定は重要なマネジメント業務の1つなのか
第2節 なぜ給与決定権限を委譲するのか
第3節 OECD諸国の給与システムはどのように進化しているか
第4節 OECD諸国ではいかにして給与決定を行っているか
第5節 給与はどの程度個別化がなされているか
第6節 いかにすれば分権化された給与決定システムを適切に統治できるか
第7節 課題は何か
第8節 将来への教訓は何か
第6章 中央政府における幹部職員
第1節 幹部職員はなぜ重要なのか
第2節 幹部職員は、政治とどのような関係にあるか
第3節 幹部職員はどのように構成されているか
第4節 幹部職員とは誰か
第5節 幹部職員はどのように管理されているか
第6節 課題は何か
第7節 将来への教訓は何か
附録A 人的資源管理の合成指標――構成、ウェイト及び理論上の枠組み
1 公務員制度における人的資源管理の権限委譲
2 上級幹部公務員のための分離された集団マネジメントの強度
3 業績給の使用の強度
4 公務における人的資源管理の開放性
5 政府職員の人的資源管理決定における業績評価の使用
解説――公務員制度の定量的分析の課題と国際比較からみた日本の現状
監訳者あとがき
監訳者・訳者・解説者紹介
Box
Box4.1 業績マネジメントの導入――アイルランドの場合
Box6.1 オランダの幹部職員
表
表1.1 過去10年間の政府の雇用者数の変化率
表2.1 いくつかのOECD諸国における一般的な雇用の枠組みについての近年の傾向と予定される改革
表2.2 法定の雇用と民間部門における雇用ルールの違い
表3.1 中央人事機関の戦略的な役割の確立に関する近年の改革事例
表4.1 いくつかのOECD諸国の業績マネジメントシステムの集権化と分権化
表5.1 業績給制度を有するいくつかのOECD諸国における業績給の状況
表6.1 OECD諸国における任期を定めた任用又は期限を定めた任務の主な例
表A.1 官職の設置権限の委譲(質問21)
表A.2 給与水準の権限委譲(質問24)
表A.3 官職分類、採用、免職の権限委譲(質問27)
表A.4 雇用条件の権限委譲(質問30)
図
図1.1 労働力人口に占める政府の雇用者数の割合、2005年
図1.2 労働力人口に占める政府の雇用者数の割合、1995年及び2005年
図1.3 労働力人口に占める政府の雇用者数と公的企業の雇用者数の割合、2005年
図1.4 労働力人口に占める政府の雇用者数と公的企業の雇用者数の変化、1995年及び2005年
図1.5 公共領域における財・サービスの生産に割り当てられた政府支出のGDPに占める割合、1995年及び2005年
図1.6 政府レベル別の政府雇用者数の割合、2005年
図1.7 政府の雇用者総数に対する国家/連邦レベルの政府の雇用者数の割合の変化、1995年及び2005年
図2.1 政府の一般的な雇用枠組みの下にある職員とそれ以外の職員の割合
図2.2 中央政府における人的資源管理システムの開放性に関する合成指数
図2.3 中央/連邦レベル公務における有期と期間の定めのない契約の割合、2005年(又は2004年)
図3.1 OECD諸国における中央政府の公務のマネジメントの権限委譲に関する合成指数
図4.1 政府雇用者に対して業績評価が人的資源管理上の決定にどの程度活用されているかに関する合成指数(認知指数)
図4.2 業績給システムを導入していると報告しているOECD諸国における業績給の使用の強度に関する合成指数
図6.1 中央のレベルにおける上級幹部公務員のための構造化された集団マネジメントの制度化の強度
図6.2 中央政府の幹部ポストに占める女性の割合、2005年
図A.1 OECD諸国における中央政府の公務のマネジメントの権限委譲に関する合成指数
図A.2 中央のレベルにおける上級幹部公務員のための構造化された集団マネジメントの制度化の強度
図A.3 OECD諸国における業績給の使用の強度に関する合成指数
図A.4 中央政府における人的資源管理システムの開放性に関する合成指数
図A.5 政府雇用者に対して業績評価が人的資源管理上の決定にどの程度活用されているかに関する合成指数(認知指数)
前書きなど
過去20年間にわたり、公務のマネジメントは多くのOECD諸国において著しく変化してきた。第一に、各国政府は、政府サービス生産費用を削減するために、公共雇用の規模を削減しようとしてきた。各国政府は、民間部門がより効率的であるという仮定の元に、サービス生産を民間部門に直接又は間接に外部委託することにより、これを行ってきた。第二に、多くの場合、各国政府は公共雇用のマネジメントに対し一般的な優れたマネジメント原則を適用しようとしてきた。その結果として、公共雇用の多くの分野においてその独自性が失われ、様々な諸国において一般的な雇用システムと極めて類似したものとなった。さらに、公務は、例えば労働市場のグローバリゼーション、高齢化する社会、知識経済の出現などのように、公務のマネジメントに影響を与える経済・社会の変化から圧力を受けている。
本書は、OECD諸国を通じた公務のマネジメントにおける主要な変化を評価している。本書は、各国が公正、公平、正義及び社会の結束力のような基本的な価値――政府システム全体における政治的信頼を維持するために必要なもの――に対する関心と、効率性、生産性及び実効性に対する焦点とのバランスをいかにみつけようとしているかについても調べている。
本書は、各国政府と一般国民が公務のマネジメントに関する複雑な課題をより良く理解するための助けとなるであろう。
著者プロフィール
平井 文三(ヒライ ブンゾウ)
1965年北海道生まれ。88年東京大学法学部卒業後、総務庁入庁。94年米国ジョージタウン大学公共政策大学院修了(公共政策学修士)。96年から98年まで九州大学法学部助教授(行政学)。2007年から09年まで慶應義塾大学法学部講師(現代日本行政論)。現在は、総務省人事・恩給局総務課人事制度研究官。亜細亜大学法学部講師(行政学)。著書に、OECD編著『世界の公務員の成果主義給与』(監訳、2005年、明石書店)、OECD編著『世界の行政改革――21世紀型政府のグローバル・スタンダード』(翻訳、2006年、明石書店)、OECD編著『ロシアの経済と行政――規律ある市場経済の創造をめざして』(翻訳、2008 年、明石書店)の他、著書、論文多数。
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