教育・福祉・医療関係者のための特別支援教育読本
藤田 和弘:編著, 清野 佶成:編著
発行:明石書店 この版元の本一覧
A5判 280ページ 並製
定価:2,500円+税 総額を計算する
ISBN 978-4-7503-3019-8 C0037
在庫僅少
奥付の初版発行年月:2009年07月 書店発売日:2009年07月15日
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紹介

「万人のための教育」をめざす「特別支援教育」はいかなるものか。本書は、一般的な概論にとどまらず、現場の豊富な経験をもつ著者たちによる、個別の障害に即した具体的実践を取り上げる。指導・支援の手立てを講じる上で有益なヒントが得られるだろう。

目次

 はじめに

第1部 特別支援教育の基本的理解
 1 特別支援教育とは
  はじめに
  1.特殊教育から特別支援教育へ
  2.従来の特殊教育と新しい特別支援教育
  3.特別支援教育の基本的な考え方
  4.特別支援教育の現状
  5.LD、ADHDに対するこれまでの取り組み
  6.特別支援教育の推進と今後の課題
 2 教育的ニーズとは
  1.教育的ニーズの意義
  2.教育的ニーズの具体的内容
  3.教育的ニーズの把握方法
 3 障害の理解について
  はじめに
  1.障害の正しい理解
  2.わが国の障害理解推進の取り組み
  3.交流教育を通しての理解
  4.WHOの考え方
 4 指導・支援について
  1.個別の指導・支援について
  2.支援システムについて
 5 特別支援教育の学習指導要領について
  1.日本の特別支援教育と学習指導要領
  2.特別支援教育の教育課程

第2部 特別支援教育の展開と実践事例
 1 LD(学習障害)児への支援
 2 ADHD(注意欠陥/多動性障害)児への支援
 3 高機能自閉症(アスペルガー症候群)児への支援
 4 知的障害児への支援
 5 自閉症児への支援
 6 肢体不自由児への支援
 7 病弱・身体虚弱児への支援
 8 視覚障害児への支援
 9 聴覚障害児への支援
 10 言語障害児への支援
 11 情緒障害児への支援(不登校を中心に)

 資料編
  資料1 特別支援教育略年表
  資料2 学校教育法施行規則の一部を改正する省令(新旧対照表)(抜粋)
 資料3 解説特別支援学校教育要領・学習指導要領の改訂(抜粋)

前書きなど

はじめに

 (…前略…)

 現在、「特別支援教育」の現場は、少なからず混乱と困惑の状態にあると聞く。その主な理由のひとつは、今まで普通教育しか経験してこなかった教師が、急に、「特別支援教育」の対象児すなわち障害児の指導を行うようになったことにある。十分に「特別支援教育」の知識や指導法等を学んでいなかったから当然と言わねばならない。むろん、文部科学省や各都道府県教育委員会はじめ各種学会では、研修に全力で取り組んでいるが、いまだ十分とは言えない。そこで、今求められているのが、「特別支援教育」全体を総括した知識と指導・支援に関する本である。
 ともすると、「特別支援教育」は、新しく加わったLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥/多動性障害)、高機能自閉症(アスベルカー症候群)等のいわゆる発達障害の教育と思われるふしがある。だが、「特別支援教育」は、すべての障害を考えての教育であり、幼稚園、小学校、中学校、高等学校のみならず、特別支援学校を含めたすべての教育の場で実施されるものである。また、教育・支援という用語には、教育だけでなく、医療、福祉、労働等の専門機関との連携を視野に入れてサポートしていくことが含まれている。
 2009(平成21)年3月、特別支援学校の学習指導要領が公示された。従来の盲・聾・養護学校の学習指導要領と異なり、新しい教育理念、障害観、教育の内容や方法等について記されている。この学習指導要領に則った教育が粛々と実践され、「特別支援教育」がなお一層充実発展することを願うものである。本書は、上述の趣旨を踏まえて、「特別支援教育」の理解および推進に役立つことを期待して出版されたものであり、全二部で構成されている。第1部は、「特別支援教育」の総論的な内容を取り上げている。これにより、「特別支援教育」の基本的な事柄が学習できるようになっている。第2部は、いわゆる各論的な内容で、「特別支援教育」における具体的な実践を取り上げている。ここでは、障害の理解や指導・支援のあり方をはじめ、実践事例が記されている。特に実践事例は、経験豊富な現場の先生方に執筆をお願いしたので、指導・支援の手立てを講じるうえで有益なヒントが得られるであろう。本書が、教育、福祉、医療関係者のみならず、特別支援教育を学ぼう々に少しでもお役に立てれば、このうえない喜びである。

 (…後略…)

著者プロフィール

藤田 和弘(フジタ カズヒロ)

吉備国際大学学長。九州保健福祉大学大学院(通信制)連合社会福祉学研究科教授。障害児・者心理学、福祉心理学。
主な著作:『WISC−IIIアセスメント事例集』(共編著、日本文化科学社、2000)、『日本版K−ABC心理教育アセスメントバッテリー』(丸善メイツ、1993)、『長所活用型指導で子どもが変わる』(Part.1〜3、共編著、図書文化、1999、2000、2008)

上記内容は本書刊行時のものです。

清野 佶成(キヨノ ヨシマサ)

中学校教諭、養護学校教頭、校長、聖母女学院短期大学教授、国際文化学科長、国際福祉専攻主任、創造学園大学ソーシャルワーク学部教授・ソーシャルワーク学科長を歴任。現在、秀明大学教授、明治学院大学、女子栄養大学非常勤講師。社会福祉法人みずき福祉会理事長。
主な著書:『障害のある子についての相談』(共著、ぎょうせい、1993)、『教師のための福祉・介護活動の基礎知識』(共著、ぎょうせい、2000)、『ぼくの青春を返せ!』(聖母教育文化センター、2000)、『障害者福祉概説』(共著、明石書店、2003)、『教育者のための障害者福祉論』(共編著、明石書店、2005)

上記内容は本書刊行時のものです。
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