児童福祉法制定60年の歩み日本の子ども家庭福祉
高橋 重宏:監, 児童福祉法制定60周年記念 全国子ども家庭福祉会議実行委員会:編
発行:明石書店 この版元の本一覧
A5判 308ページ 並製
定価:2,800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2695-5 C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年12月
書店発売日:2007年12月28日
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紹介

戦後の子ども家庭福祉を支えてきた児童福祉法制定60周年を迎えて、子ども家庭福祉のこれまでの歩みを辿り、その今日的課題とこれからの新たな枠組みを模索する、全国子ども家庭福祉会議編による記念論文集。第一部・総論、第二部・各論、資料編よりなる。

目次

はじめに

第1部 総論
 1 子ども家庭福祉の60年をふりかえって(吉澤英子)
 2 児童福祉法60年の歩み(網野武博)
 3 戦後子ども家庭福祉制度の変遷(柏女霊峰)
 4 座談会・子ども家庭福祉の今日的課題(高橋重宏/伊達直利/山縣文治/湯澤直美)
 5 子どもの権利擁護の実現に向けて(平野裕二)

第2部 各論
 6 子どもの成育を保障する都市環境づくり(中山豊)
 7 現代の家庭と子育て(汐見稔幸)
 8 児童福祉施設・機関の果たしてきた役割(前橋信和)
 9 児童虐待防止における民間団体の役割(吉田恒雄)
 10 国・地方自治体が子ども家庭福祉において果たしてきた役割(才村純)
 11 乳幼児を持つ保護者への支援——子育ち・子育てエンパワメントの視点から(安梅勅江)
 12 保育サービスの現状と認定こども園(林浩康)
 13 これからの「地域子育て支援」(杉山千佳)
 14 子どもの健全育成と地域生活環境の整備(西郷泰之)
 15 子育ての糸を紡ぎなおし、編みなおす子育てネットワークづくり(坂本純子)
 16 地域における子ども家庭福祉の担い手(山田宜廣)
 17 ひとり親家庭の援助(松原康雄)
 18 障がい児を育てる家庭への支援(高山直樹)
 19 思春期の子どもたちへの支援(田中哲)
 20 これからの少年非行・少年犯罪対策について考える(相澤仁)
 21 子ども虐待への社会的対応の課題と展望(才村純)
 22 社会的援助を必要とする子どもの自立支援(庄司順一)
 23 社会的養護当事者組織の意義と役割——児童養護の当事者参加推進団体「日向ぼっこ」の活動を通して(市川太郎)
 24 子ども家庭福祉における専門職員の養成(鈴木力)

資料編
子ども家庭福祉の60年・年表
執筆者紹介

前書きなど

はじめに

 1947(昭和22)年12月12日、次代を担うすべての児童の健全育成を願い、画期的な児童福祉法が制定された。2007(平成19)年、同法は制定60周年を迎えた。この間、時代時代のニーズに応じて、法律が改正されてきた。子どもの権利に関する条約(CRC : Convention on the Rights of the Child)は、1989(平成元)年11月20日、第44回国際連合総会において採択された。これは人類の歴史において画期的な進歩である。この条約は子どもの人権の尊重および確保の視点から、必要となる詳細かつ具体的な事項を規定したものである。だが、現在の児童福祉法の条文の中には、「子どもの権利」「子どもの最善の利益」等の文言は登場していない。児童虐待の防止等に関する法律では、2007(平成19)年の改訂で、第1条の目的に「この法律は、(略)児童虐待の防止等に関する施策を促進し、もって児童の権利利益の擁護に資することを目的とする」という文言が挿入された。児童福祉法の理念にも、「子どもの最善の利益」等の文言を入れるべきであると考える。

 本書は、児童福祉法制定60周年を記念して、各分野の権威者に60年の歩みを考察し、今後の課題を提示していただいた、大変貴重な論文集である。12月22日・23日、児童福祉法制定60周年を記念して開催される「全国子ども家庭福祉会議」において、本書が議論の手がかりとして活用され、真の意味での「子どものウェルビーイング(人権の尊重・自己実現)」の促進のあり方を問い、かつその実現をはかる指針となるよう、心より願ってやまない。
 (…後略…)

2007(平成19)年12月  高橋重宏

著者プロフィール

高橋 重宏(タカハシ シゲヒロ)

駒澤大学教授、日本社会事業大学教授を経て、現在東洋大学社会学部長。保健学博士(東京大学)、前日本社会福祉学会会長、第20期日本学術会議連携会員。専門は子ども家庭福祉論、ソーシャルワーク実践論。著書に『子ども家庭福祉論——子どもと親のウェルビーイングの促進』(日本放送出版協会)、『子ども虐待——親による最大の人権侵害』『子ども家庭福祉とソーシャルワーク』(以上、有斐閣)など。

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