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イメージとしての女性
文化史および文学史における「女性的なるもの」の呈示形式
- 出版社在庫情報
- 絶版
- 初版年月日
- 2014年12月
- 書店発売日
- 2014年12月19日
- 登録日
- 2014年11月6日
- 最終更新日
- 2021年2月9日
紹介
〈学識ある女性〉と〈感傷的な女性〉を二つの極とする女性の評価はいまなお効力を失っておらず、男性により規定された女性像は現実の女性問題を浸食しつづけている。近現代の文学・哲学・社会学にあらわれる「女性的なるもの」をめぐる言説を分析し、果敢な論争の姿勢をもって歴史における女性の不在を追及した先駆的著作にして、ジェンダー論のみならず文学史・文化史研究にも大きな影響を与えた現代の古典。
目次
序論
I 日陰の存在の豊富なイメージ──「女性的なるもの」の文化的表象の構造について
一 限定主義
二 補完理論
三 演出された女性性の演出──典型としてのヴェデキントの「ルル」
四 〈平等と差異〉というテーマについての短いコメント
II 道徳的理性と自然な徳性──「女性的なるもの」の文化的表象の歴史について
A 文化におけるステレオタイプ──方法論上の問題
B 〈女性の学識〉と学識ある女性たち
一 アンナ・マリア・シュールマンの生涯──ある文化タイプの範例
二 学識/道徳的教訓/女性像の欺瞞
三 増殖するイメージと合理主義的教養プログラム
四 女性に発言許可を与えるための詩学上の前提条件
五 詩の規範と女性の言説のプログラム
六 学識ある女性と家
C 〈女性的感傷〉──感傷的女性というイメージと〈感傷的〉女性作家たち
一 アンナ・ルイーザ・カルシュ、チューリヒャウのサッフォー ──ある文化類型のパラダイム
二 文化の女性化と、プログラムされた女性の無能──女性の学識にたいする感傷性にもとづく批判
三 ソフィーあるいは不平等を目指す教育論
四 〈静かで素朴〉──感傷主義による、「女性的なるもの」の定義
五 シュテルンハイム嬢vsラロッシュ夫人
六 書簡体小説──トロイアの木馬。ジャンル上の制約に対する批判と、女性の〈自然な〉無制約
七 〈美しき悟性〉の無力と美的判断能力
八 詩学における、詩的無能の根拠づけ
結び
註記
訳註
訳者あとがき
文献一覧
人名索引
上記内容は本書刊行時のものです。