台湾人と共に歩いた四十七年台湾建国
宗像 隆幸
発行:まどか出版
この版元の本一覧
四六判 328ページ 上製
定価:1,800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-944235-39-1 C0031
在庫あり
奥付の初版発行年月:2008年02月
書店発売日:2008年02月28日
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紹介

長年にわたり筆者は、台湾独立運動を主導する台湾人とともに運動を支えてきた。その政治理論は台湾の政治家やメディアからも注目され続けている。本書は、台湾において人びとの自由を勝ち取るために、命をかけて恐怖政治と闘った者たちの記録といえる。日本と台湾とが舞台となった独立運動の歴史をたどりつつ、そして当事者だから知りうる数々の逸話で綴られる台湾の「建国神話」は、情熱を語るスリリングな読み物でもある。ここで繰り広げられる物語は、台湾独立運動と台湾民主化のありようというだけでなく、ひいては日本をも含む東アジアの現実を浮き彫りにしているのである。なお本書には台湾の李登輝前総統が序文を寄せている。

目次

日本人にも台湾人にも読んで欲しい本…李登輝

はじめに

第一章 蒋介石政権による台湾占領と恐怖政治

恐怖政治による支配/台湾人留学生による台湾独立運動/アメリカの対台湾政策の大失敗と初期の台湾独立運動/台湾の略史/台湾にとっても不運だったケネディー米大統領暗殺/研究活動を中心とした独立運動/日劇事件/陳純真事件/張・林強制送還未遂事件/柳文卿強制送還事件/彭明敏博士、台湾脱出作戦/台湾独立聯盟の成立/蒋経国狙撃事件

第二章 専制独裁政治の終焉

アメリカの対中国政策の転換/惨憺たるキッシンジャーの対中国外交/周恩来も台湾は中国の領土でないことを認めた/蒋政権の国連からの追放が、台湾問題を「火薬庫」にした/危機に立たされた台湾独立運動/蒋介石神話/経済発展に伴って台湾人の力が強まる/台湾キリスト長老教会の果敢な闘争/中歴事件で大衆運動の鎮圧に軍隊を使えないことが判明/米国との断交と台湾関係法/最後の大弾圧1美麗島・高雄事件/最後の大弾圧2残虐きわまる第二の二・二八事件/最後の大弾圧3ついに長老教会を弾圧/日本における台湾報道の空白時代/台湾人の民主化闘争と米議会の支援/民主革命の嵐によって崩壊したソビエト帝国/台湾の独裁体制の終焉

第三章 台湾の民主化

民主進歩党の結成/ロボット総統、李登輝/壮烈きわまる鄭南榕の自決/李登輝下ろしの陰謀/李登輝総統、指導権を確立/台湾独立建国聯盟、帰台方針を決定/遷台作戦/遷台作戦の成功/不可解な王康陸秘書長の事故死/台独聯盟、政界進出に方針変更/米国は「一つの中国」をやめれば、台湾を承認できると/初めての総統直接選挙/蒋経国を狙撃した黄文雄の帰国/県・市長選挙で民進党が初めて国民党に勝利

第四章 民主進歩党政権の成立

「歴代総理の指南役」末次一郎/林義雄を主席に選出して、民進党は失われた信頼を回復/クリントン政権に対して、李登輝総統は「一中一台」を強調/揺れる民進党、核攻撃で台湾人を威嚇する中国/台湾史上最大の大地震/陳水扁、総統に当選/総統就任演説の公約が大改革の機会を失わさせた/不当な政治裁判で政治生命を断たれた張燦洪/小林よしのり著『台湾論』騒動と金美齢の活躍/立法院選挙、与党躍進するも過半数に達せず/『台湾青年』の停刊/中国、陳水扁総統の「一辺一国論」に猛反発/李登輝先生との対話/李登輝「中華民国はすでに存在していない」

第五章 存亡の危機に瀕した台湾

二二〇万人の人間の鎖デモ/陳水扁総統、再選/二期目の総統就任演説で、同じ過ちを繰り返した陳水扁/台湾憲法制定運動/台湾の民主主義と安全保障を確立するために/立法院選挙で民進党、予想外の敗北/国民党と親民党は中国共産党と提携/アメリカに対台湾政策を転換させることを目的とした論文/陳水扁総統、立ち直って攻勢に転じる/李登輝先生との対談/米国、馬英九を優遇、陳水扁を冷遇/陳水扁総統夫人までが汚職容疑で起訴される/台湾防衛より中国の意向を優先する国民党と親民党/民進党政権下で大いに高まった台湾人意識/民進党と国民党の総統候補決定/李登輝訪日「最高の旅だった」/台湾の国連加盟申請について、国連総会で大討論/陳水扁総統、正面から米国政府に反論/存亡の危機に瀕した台湾

終わりに

前書きなど

台湾が戦争の起こる可能性の最も大きな危険地帯の一つであることは、広く国際社会で認識されている。もし、中国が台湾を併合したら、世界のバランス・オブ・パワーは一変するのだから、ここで戦争が起きたら世界的な大戦に発展する可能性も小さくない。台湾問題は、決して台湾人だけの問題ではないのである。ところが国際社会は、この戦争の危険性を取り除く努力をしないばかりか、逆に台湾を孤立状態に放置することによって、戦争の危機を深めている。これは現代世界の最も不思議な現象である、と私には思われる。…台湾問題を少しでも理解してほしいと思って、私は本書を書いた。自由で民主的な台湾国の建設を目指して、私は半世紀近く台湾人とともにたたかってきたので、自分で体験したことや見聞したことを中心にして、大戦後の台湾の略史を書いたのである。(本文より)

版元から一言

◎こんな人にお薦め
・台湾独立運動に関心のある人
・日・台・中を主とした東アジアの動向に関心が高い人
・日台関係に関心の高い人
・近・現代史に関心がある人

著者プロフィール

宗像 隆幸(ムナカタ タカユキ)

1936年、鹿児島県生まれ。明治大学経営学部卒。1961年、台湾青年社に参加、月刊『台湾青年』の編集に従事。1985年から停刊する2002年まで同誌編集長を務める。台湾人元日本兵の補償問題を考える会幹事などを歴任。現在、台湾独立建国聯盟総本部中央委員、アジア安保フォーラム幹事。著書に『存亡の危機に瀕した台湾』(自由社)、『台湾独立運動私記』(文藝春秋)などがある。その台湾独立の理論は、台湾での独立運動の指針ともされる。

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