発行:トランスビュー
この版元の本一覧
A5判 298ページ 上製
定価:3,200円+税 総額を計算する
ISBN978-4-901510-46-2 C1036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年02月
書店発売日:2007年02月02日
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紹介
メディアと世界を見る眼を根底から変える!
ヴェトナムからラオス、カンボディアへ—とどまることなく拡大するインドシナ戦争の実態を、マスメディアはいかにして書き換え、捏造したか。「中立公平」を装うメディアが、必然的にプロパガンダに陥る仕組みを科学的に解明した、最もラディカルな現代の古典。
目次
---第1巻---------
新版の序
1.プロパガンダ・モデルとは
2.プロパガンダ・モデルのアップデート
メディアを支配する二十四の企業/グローバル・メディアの誕生/集中砲火の威力
3.ケーススタディのアップデート
価値ある被害者と価値なき被害者
4.第三世界選挙の正統性をめぐって
5.ローマ教皇暗殺未遂事件
6.インドシナ戦争の真実
アメリカは被害者か侵略者か/化学兵器使用と「黄色い雨」キャンペーン/ヴェトナム戦争史を書き換える/ラオスの人為的大災害/カンボディアと東ティモールのダブルス タンダード/メディアが選択肢を制限する/「沈黙の春」を推進する
7.何が民主主義を前進させるか
初版の序
第1章 プロパガンダ・モデル
1.マスメディアの規模、所有者、利益志向 第1フィルター
2.広告という営業認可装置 第2フィルター
3.マスメディアの情報源 第3フィルター
4.「集中砲火」とその仕掛け人 第4フィルター
5.制御メカニズムとしての反共思想 第5フィルター
6.二分法によるプロパガンダ・キャンペーン
第2章 価値ある被害者と価値なき被害者
1.ポーランドの一神父とラテンアメリカの百人の聖職者
報道の数量的比較/ポピエウシュコ事件の報道
2.ルティリオ・グランデの殺害と価値なき七十二人
3.大司教オスカル・ロメロの殺害
図式にはめ込む/暫定政権擁護の方針/ロメロ大司教の見解とその歪曲/上層部の責任追及はしない/でっちあげの神話を採用する
4.エルサルバドルで殺された四人のアメリカ人女性信徒
凶行はどう描写されたか/怒りと裁きの要求の欠如/もみ消し工作に加担する/不条理裁判と資金援助
5.グアテマラで殺された二十三人の聖職者
永続的な国家テロ/ジェノサイド政権はどう報道されたか
6.失踪家族の「相互援助団」の殺害
「相互援助団」の結成/殺人事件の報道のしかた
第3章 第三世界選挙の正統性と無意味さ—エルサルバドル・グアテマラ・ニカラグア—
1.選挙プロパガンダの枠組み
2.選挙の基本的条件は満たされていたか
言論と集会の自由はあったか/出版と報道の自由はあったか/結社の自由はあったか/選挙に出馬する自由はあったか/恒常的な恐怖の有無
3.「自由投票」の強制手段
4.「狂った殺人マシン」を初期民主主義の保護者に仕立てる
5.「グアテマラは穏健派を選択」したか
6.ニカラグア選挙の正統性をいかに剥奪したか
「しらけ」と「恐怖」という中傷/選挙のメカニズムを無視する/闇に葬られた妨害と、高投票率の意味/強制手段への感度の差/幻の「最大野党」253 報道と集会の自由の問 われ方
7.メディアの系統的な偏向の量的証明
8.ニカラグア選挙に合わせた「ミグ危機」の演出
9.プロパガンダ路線を応援する政府「監視員」
10.国家テロリズムの忠実な手先
第4章 誰がローマ教皇暗殺を企てたか—KGB=ブルガリア陰謀説を検証する—
1.SHKモデルの登場
動機の解釈/関与の証明/根拠はイデオロギー的な思い込み
2.SHKモデルの五つの問題点
3.妥当な代案モデル
4.ブルガリアン・コネクションの無批判な受け入れ
5.情報源の著しい偏向
6.問われない質問、使われない情報源
補遺
原注
訳注
---ここより第2巻---------
第5章 インドシナ戦争1 ヴェトナム
1.メディアの「反米的なカルチャー」
2.論争の限界
3.愛国的な前提
自由をもたらすための侵略/住民の安全のための無差別爆撃/南ヴェトナム攻撃は存在しない
4.メディアの無思慮な服従
破られたジュネーヴ協定/内部侵略に「抵抗」するアメリカ
5.残虐行為の報道
「すみやかに彼らを殺して楽にしてやった」/報道されない南ヴェトナムの破壊/メディアの裏切り、というつくり話
6.いくつかの重大事件の見方
トンキン湾事件のニュース統制/テト攻勢に関するフリーダムハウスのテーゼ/パリ和平協定を踏みにじる
7.何のためのヴェトナム戦争
ヴェトナム症候群を克服せよ/「破壊はお互いさまだった」/真実からいかに目をそらすか/インドシナ全体の破壊が目的/報道の「バランス」
第6章 インドシナ戦争2 ラオスとカンボディア
1.ラオス、音のない世界
「サイドショー戦争」/「秘密戦争」の成果/月面の風景
2.カンボディア、「優しい国」のジエノサイド
ジェノサイドの十年/誰がどれほど殺したのか/「優しい国」という神話/第一期のアメリカによる破壊/第一期のメディア報道/難民の声は聞かれない/「記憶は解答となる 」のか/第二期のポル・ポト時代/第三期のカンボディアとヴェトナムの関係/西側の沈黙という突飛な主張/理性的な結論
第7章 プロパガンダ・システムとメディア
服従の範囲内での独立/メディアはみずからの判断で奉仕する/プロパガンダ・システムに対抗するもの
補遺
原注
訳注
訳者あとがき
索引
関連リンク
『マニュファクチャリング・コンセント』第1巻
電子書籍で「たちよみ」
著者プロフィール
ノーム・チョムスキー(Noam Chomsky)
マサチューセッツ工科大学言語学教授。生成文法理論により20世紀の言語学に「チョムスキー革命」をもたらす。心理学でも、当時優勢だったB・F・スキナーの行動主義的なアプローチを批判し大きな影響を与えた。その一方、60年代のアメリカによるヴェトナムへの軍事介入に反対し、ラディカルな政治批判やメディア批判をくり広げる。著書は80冊を超え、邦訳書も30冊近い。その思想と活動をあますところなく描いたカナダの長編ドキュメンタリー映画『チョムスキーとメディア』(1992)は、世界的な大ヒットを記録した。
エドワード・S・ハーマン(Edward S. Herman)
ペンシルヴァニア大学ウォートン校名誉教授。金融業界・企業システムの構造や、企業としてのメディアの構造を研究する。60年代にヴェトナム反戦運動を通じてチョムスキーと知り合う。最初の共著 Counter-Revolutionary Violence : Bloodbaths in Fact & Propaganda(Warner Modular, 1973)は、親会社ワーナーによって抹殺されたが、1973年には共著 The Political Economy of Human Rights をサウスエンド・プレスより出版。著書に、The Real Terror Network(1982)など、アメリカの外交政策やメディアに関するものが多数あり、Zマガジンにも定期的に寄稿している。
中野 真紀子(なかの まきこ)
翻訳家。訳書にエドワード・サイードの『ペンと剣』(筑摩書房)、『遠い場所の記憶』、『バレンボイム/サイード 音楽と社会』、『オスロからイラクへ 戦争とプロパガンダ2000-2003』(以上みすず書房)、イスラエル・パレスチナ問題でバイナショナリズムを論じたチョムスキーの『中東 虚構の和平』(講談社)などがある。佐藤真監督の映画『エドワード・サイード OUT OF PLACE』の字幕・監修を担当、監督との共著で同じタイトルのコンパニオンブック(みすず書房)も出版している。
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