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出版者情報
ワクチンの作られ方・打たれ方
メーカー事情から被害者訴訟まで
- 初版年月日
- 1996年8月
- 書店発売日
- 1996年8月1日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2012年2月10日
紹介
予防接種のワクチンはどこで、どう作られているの? 「学童防波堤論」と集団接種、副作用の問題、知られざる業界事情まで。書下ろし。
目次
はじめに
前書きなど
病気やワクチンというものについて十分な勉強を積み重ね、その一方で自分なりの人生観や価値基準を確立している保護者なら、ケース・バイ・ケースで適切な判断もできる。だが大部分の保護者にとって、それは無理な注文だろう。予防接種に関する情報は、行政や研究機関、特定の専門家が発信するものに偏っている。それらの多くは副作用などのマイナスデータはほとんど示さず、病気の怖さだけを声高に訴えて、保護者を予防接種に駆り立てようとする。
このブックレットは、そうした状況のなかで、保護者の方々に、医学的な見方とは異なる、しかしどうしても知っておくべき判断材料を提供することを目的とした。まずわが国のワクチン製造業の歴史と現状、個々のメーカーのプロフィールを明らかにする。続いて予防接種の副作用をめぐる、いわば事件史を紐解くことで、ワクチンがどのように“打たれて”きたのかを検証する。さらに近年の悲劇であるMMR新三種混合ワクチンを例にとってワクチン行政と被害との因果関係を浮き彫りにし、最後に、追いつめられたワクチン業界とこれを支える行政が、いま何を考え、どうしようとしているのかを考察するわれは十二分な情報を知らされていなければならないが、ワクチン業界に焦点をあてた報道や出版物はなぜか極端に少ない。メーカーの名称すら、一般にはまるで知られていないのが実情だ。
残念ながら、このワクチンは接種すべきだがあのワクチンは危険だとか、個別具体的な“指導”はしていない。一文筆業者にすぎない筆者がその任にないというだけでなく、予防接種の問題とは、最終的に個々人の人生観や価値観によって判断するしかない側面を持っているからである。そのことだけは承知したうえで、この小冊子をお読みいただき、判断の一助としてもらえれば幸いである。
(「はじめに」より一部抜粋)
上記内容は本書刊行時のものです。