産学連携と科学の堕落
クリムスキー、 シェルドン, 宮田 由紀夫:訳
発行:海鳴社
この版元の本一覧
A5判 280ページ 上製
定価:2,800円+税 総額を計算する
ISBN978-4-87525-232-0(4-87525-232-3) C1000
在庫あり
奥付の初版発行年月:2006年05月
書店発売日:2006年05月31日
※送料は無料です
※版元より営業日2~5日でお届けします
※お支払いは郵便振替(到着後後払い)・クレジットカード(VISA/Master)がご利用になれます
Tags: none

他のオンライン書店で購入※リンク先の書店では、お取り扱いしていない場合があります。あらかじめご了承ください

アマゾンboople.com紀伊國屋BookWebブックサービスビーケーワンセブンアンドワイ
e-hon楽天ブックス文教堂Jbooksライブドアブックス本やタウンYahoo!ブックス

紹介

大学が企業の論理に組み込まれていく。それは「儲かる」ものにしか目が向かず、「人々のために」といった科学は切り捨てられる。大学が金まみれになっていく現状を報告。
【ラルフ・ネーダーによる序文より】:自由な意思を持った科学者が足りなかったために生じた、助けを求める人々が無視されたり不正義が行われた事例の一覧表は長いものである。タバコ、製造物の安全性、環境汚染、職場での有害物質、成人・子供向けを問わず薬の有効性と安全性といった分野において、私は四〇年以上にわたって大学の科学者に参加してもらうことに難しさを経験してきた。企業が個々人に制裁を加えることができるような雰囲気のもと、大学ではそのような人材のプールが貧弱になってきている。彼らの仕事は死亡、怪我、疾病を減らすことである。このような科学者が少なくなることは危険な製品や技術を予想し未然に防ぐ能力が減退することを意味している。
 安全性、燃費、排気ガスの分野での自動車技術の進歩の停滞はこの一例である。多年にわたり、死亡や疾病の数は増えているのに、大学にとっての利益は沈黙、自重、研究テーマの偏向であった。そうすることで、実業界とその経営者となっている影響力ある卒業生を怒らせないでいたのである。

目次

ラルフ・ネーダー氏による序文
第一章 序論
第二章 神聖でない連携の物語
第三章 産学間の協力
第四章 財産権としての知識
第五章 大学の科学のエトスの変化
第六章 連邦政府諮問委員会の救済
第七章 法人化した教授
第八章 科学における利益相反
第九章 バイアスの疑問
第十章 学術雑誌 
第一一章 公共の利益のための科学の終焉
第一二章 大学における新しい倫理的感性の展望 
第一三章 結論—公共の利益のための科学への再投資 

前書きなど

【訳者あとがき】:本書が取り上げるのは、産学連携の弊害である。邦訳に用いた利益相反(Conflict of Interest)とは、真理を追究し、学生を教育するという大学教員の使命が、それ以外の利益に妥協してしまうことである。今日、問題となっているのは、企業から研究資金を受けたり、自分でベンチャー企業を起こしたりすると、関係する企業の利益を優先し研究結果を歪めて発表したりたりすることである。また、スポンサー企業からの依頼や、教員や大学自身の研究成果の商品的価値への期待から、研究成果の公表、研究者同士の情報交換、データの共有などが妨げられる秘匿主義も弊害である。自由で開かれた意見・情報のやり取りで科学が進歩するという大学の価値観が、知識の商品化の流れの中で揺らいでいるのである。捏造のような不正行為、論文発表までの秘匿というのは研究者が出世のために行ってきたことではある。しかし、産学連携がこれらの問題を深刻化させている。
 産学連携と利益相反との関係で、クリムスキー教授がもっとも憂慮するのが、産学連携が進むことで、公共の利益のために貢献する科学者が少なくなる点である。教授はとくに「公共」というときに、政治的発言力の弱い、貧困層、マイノリティ民族を指している。企業から研究資金やコンサルタント料を受けている研究者は、企業の利害がからむ科学技術、それにもとづく製品のもたらす安全性・有効性について客観的・中立的な意見が言えなくなる。優秀な科学者ほど、企業から接近されて関係を持っているので、政府が諮問委員会を作ろうとしたり、学術雑誌が論評を求めても、中立な立場の科学者が集まらなくなるおそれがある。

※送料は無料です
※版元より営業日2~5日でお届けします
※お支払いは郵便振替(到着後後払い)・クレジットカード(VISA/Master)がご利用になれます


コメントとトラックバック »

まだコメントとトラックバックはありません

TrackBack URI : http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-87525-232-0.html/trackback/

コメントをどうぞ

▲ページの上端へ