発行:吉備人出版
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A5判 136ページ 並製
定価:1,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-86069-160-8 C0072
品切・重版未定
奥付の初版発行年月:2007年03月
書店発売日:2007年03月26日
紹介
古代ビーズの原点をたどる!
日本の古代に、アフリカの大地に、
謎を秘めたそのルーツを探り、
ついに現代の日本で鋳造ビーズを再現した!
目次
●目次
1章 日本の古代ビーズ
1.ビーズ鋳造鋳型が二十年前から出土し始める
2.四つの偶然
2章 古代ビーズが今なお息づいている
1.時空を超えてビーズと鋳造用多孔土盤が繋ぐ日本とアフリカ
3章 古代鋳造ビーズ再現
1.ビーズ製作基本技法
2.出土多孔土盤
3.アフリカにおける鋳造ビーズ製作技法
4.検証
4章 点描 西アフリカの人と自然
5章 ビーズの孔からのぞいた西アフリカの光りと影
前書きなど
古代人が初めてビーズを身につけた瞬間、歓喜をどのように表現したのであろうか。多分現代人がダイヤモンドを身につけた時以上に、見たこともない輝きに吸い込まれていったのではないだろうか。もちろんヒスイや水晶の場合も同様であったであろう。
ヒスイに孔を開けたものは、わが国では四千五百年も前の三内丸山縄文遺跡ですでに存在している。
そもそもそれらの玉に孔を開けるというのは、古代においては並大抵のことではなかった。そのことからしても、それがどれほど価値を持った美しいものであったかは疑う余地はない。細い棒の先に金剛砂をまぶしてひたすら回転させて孔を穿ったのであろうから、もう気が遠くなるような労力と時間がかけられていたはずである。
それがいとも簡単に孔が開けられ、クリアでカラフルな赤、青、緑、黄色の色ガラスの輝きに初めて遭遇した時の驚きはどうだったであろうか。吸い込まれそうになるほど澄んだ美しさは、古代人を新たにとりこにしてやまなかったであろう。
アルミニウムが発明されて間がない当時、ナポレオンが与えた勲章は、アルミニウムで出来たものを金、銀、銅よりランクを上位にしていたことを思えば、古代のガラス製ビーズがヒスイやメノウに劣らず歓喜を持って迎えられていたかも知れない。
しかも、見たこともないようなあやしげな輝きを放つビーズが、日本初のマスプロダクション(多量生産)だったということと相まって、当時のハイテク技術は神業のように映ったことであろう。普通に考えれば巨万の富を生むもの、ため息と羨望のまなざしを引き寄せるものは、最高に“センセーショナル”だったに違いない。
平城宮の例を見ても分かるように、官営工房が生産を仕切っていたようだから、それらは権力者側のものとして掌握され、まず庶民には高嶺の花であったことは想像に難くない。
ところでこうした鋳造ビーズは、当時具体的にどの様に作られていたのであろうか。実はそのビーズの始まりや伝来ルート、製作技法、文化としての国際的影響関係等も今なお多くの謎を秘めており、歴史ロマンに満ちあふれたものなのである。
しかもその歴史ロマンをガラス工芸的見地はもちろん、実験考古学的見地や、文化人類学的、歴史的、地理学的見地などできるだけ広い視点で考察を試みた。そこでこの本が広く一般の人に手にとって貰え、人間のたどってきた文化にワクワクして貰えるならば、私にとって最高の喜びである。
版元から一言
ビーズ制作の原点を日本の古代の出土物や、そしてアフリカの大地で探り、実際に現代の日本で古代ビーズを制作した。
著者プロフィール
臼井 洋輔(うすい ようすけ)
昭和17年岡山県玉野市に生まれる。岡山大学法文学部卒業後、高等学校教諭、岡山県立博物館学芸員、岡山県教育庁文化課課長代理、岡山大学・福山大学非常勤講師、岡山県立博物館副館長。平成12年岡山大学大学院博士課程を終了し学位 取得(文学博士)。現在は吉備国際大学社会学部教授、文化財総合研究センター長。
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