発行:吉備人出版
この版元の本一覧
A5判 175ページ 並製
定価:1,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-86069-159-2 C0021
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年08月
書店発売日:2004年08月20日
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紹介
住居跡や生活用具などから弥生時代の集落の実像に迫る!
上東遺跡をはじめ、吉備各地の集落遺跡の詳細を紹介し、
人々の暮らしを浮き彫りにしながら、吉備の独自性を探る。
目次
序 章 弥生遺跡とのかかわり
1 初めての遺跡調査見学
2 発掘調査に参加
3 発掘調査に身を置く
4 何かまとめてみよう
第一部 上東遺跡
第1章 発掘調査以前の上東遺跡
第2章 発掘調査が進む
1 最初の調査
2 二次調査
3 三次調査
4 四次調査
第3章 遺構からのメッセージ
1 竪穴住居
2 井 戸
3 溝
4 製塩炉と製塩土器捨て場
5 船着き突堤状遺構
6 墓
7 その他の遺構
第4章 遺物からのメッセージ
1 土 器
2 石 器
3 木 器
4 銅と鉄
5 土製品
6 骨・角・ガラスなど
第二部 吉備の弥生集落
第1章 集落をかたちづくる要素
1 集落の立地と遺構配置
2 住居・建物のかたちと規模
3 拠点集落と中・小規模集落
4 高地性の集落
第2章 吉備の米と塩と鉄
1 米づくり
2 塩づくり
3 鉄づくりと鉄器づくり
第3章 吉備における上東遺跡の位置
1 上東集落の景観
2 分業可能な集住集落
3 吉備の玄関口
終 章 集落研究の過去と未来
1 弥生集落研究の動向
2 吉備集落研究の今後の課題
前書きなど
本書のような構成になった経緯は、序章でもいくらかお分かりいただけると思うが、第一部では、吉備のなかでも全国区の知名度をもつ「上東遺跡」を核にして、足らずをほかの遺跡で補うというなかで遺構・遺物の一般解説を盛り込むという展開にした。第二部では、弥生の集落を構成する竪穴住居や掘立柱建物、井戸や溝、土坑や柱穴などが、現代の私たちの目に触れるまでを想定し、そのうえで遺構の保存状態も考古学的成果を大きく左右することなどを述べた。さらに、吉備地方の弥生時代各時期の集落のあり方と代表的・特徴的な集落遺跡の概要を紹介した。また、集落論からは少し逸れるかもしれないが、一般には「邪馬台国」絡みで畿内や北部九州が注目されるなかで、「楯築弥生墳丘墓」を生んだ吉備の力も捨てたものではないというところを示したいために、「塩と鉄と米」をあえて加えさせていただいた。だが、そこに落ち着くまでには、実は執筆の過程で当初の三部構成を二部構成にするなどの変更があった。大きなところでは、このままいくと予定頁数の一・五倍の文章量になることが途中で判明し、当初第二部に予定していた約二〇頁分を、割愛せざるを得なかった。本書は、そのためだけではないが『吉備の弥生集落』という表題にしては、弥生時代の吉備全体を網羅する集落論を展開しているわけではないし、墳墓にもほとんど触れていない。それらの点をお断りしておきたい。
執筆に当たって、多くの方々、とくに近藤義郎先生からは、構想・構成だけでなく全般にわたって指導・助言を賜り、三年以上もの間、何度か挫けそうになった私の背中を、ときには強くときには優しく押してくださった。ここに、改めて衷心から感謝申し上げる次第である。
また、職場の大先輩でもある河本清さんと葛原克人さんには、中途の段階ながら原稿に目を通していただき、多くの教示と助言を賜った。さらに、このライブラリィ執筆の先輩に当たる藤田憲司さんと光永真一さんには、刊行に至るまでの様々な情報の提供を願い、参考にさせていただいた。そのほか、岡山県古代吉備文化財センターの江見正己さん、柴田英樹さん、高田恭一郎さん、和田剛さん、岡山県立博物館の佐藤寛介さん、広島県立歴史民俗資料館の三枝健二さんからは資料情報などの提供を受け、多くの知人・友人の方たちからも、幾多の励ましを賜った。記して感謝申し上げたい。
なお、葛原さんにおかれては、本書の刊行を待たず一年半前に逝ってしまわれた。今となっては直接お礼の申し上げようがなく、残念でたまらない。ここに改めて感謝申し上げ、御冥福をお祈りしたい。
末筆ながら、図・写真の多くを提供いただいた岡山県古代吉備文化財センターと、入稿そのものを辛抱強く待ってくださり、入稿後も何かとお手間をおかけした吉備人出版の関係各位にお礼申し上げる。
版元から一言
吉備にある弥生集落の解説書
著者プロフィール
柳瀬 昭彦(やなせ あきひこ)
1947(昭和22)年、岡山県玉野市生まれ。1970(昭和45)年、國學院大學文学部史学科卒業。岡山県教育庁文化課、岡山県古代吉備文化財センターを経て、現在岡山県立博物館副館長。 弥生時代及び生産に関する論文・著書に、『奥土用・神庭谷製鉄遺跡』(編著) 中国電力俣野川発電所埋蔵文化財発掘調査委員会 1986年、「土器製塩」近藤義郎・河本 清編『吉備の考古学』福武書店 1987年、「弥生時代」(共著)近藤義郎編『岡山県の考古学』吉川弘文館 1987年、「米の調理法と食べ方」金関 恕・佐原 眞編『弥生文化の研究』2生業 雄山閣 1988年など。
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籔田紘一郎著「ヤマト王権の誕生」では吉備や大和は出雲勢力の拡大経路であったと考えています。そうすることで弥生時代後進的だった大和の勃興を説明しています。一読されてはいかがでしょうか。
コメント by 叢雲 — 2007/11/26 月曜日 @ 0:30:36