発行:青弓社
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A4判 256ページ 上製
定価:18,000円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7872-3270-0 C3036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年02月
書店発売日:2007年02月28日
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紹介
認知症高齢者やこども、知的障碍者の生活を観察しインタビューを重ねるうちに浮かび上がる彼/彼女たちの「固有の居場所」。彼らの居場所の選択とその要因を析出して、生活の場に「居場所」をもつことの意味とその想いを描き出す環境行動研究の成果。
目次
序 1 人はそこに「いる」 2 「いる」ことの意味 3 環境からの影響を受けやすい人々と、その居場所 4 本書の目的第1章 そこにいるということ はじめに 1 人間・環境系研究の発展とその経緯 1・1 心理学分野における行動主義 1・2 心理学の視点からの「心理学的環境・行動的環境」 1・3 「生活空間」 1・4 心理学的生態学 1・5 生態学的心理学の視点からの「行動場面(behavior setting)」 1・6 認知心理学の観点からの「アフォーダンス」理論 1・7 建築決定論(architectural determinism) 1・8 相互浸透理論(transactionalism) 2 人間・環境系研究の流れの整理と、本書における人間・環境系の捉え方 2・1 既往研究に対する本書の考え方の位置づけ 2・1・1 本書の基本姿勢 2・1・2 人間・環境系についての既往研究に対する本書の位置づけ 2・2 「人間」 2・3 「環境」 2・3・1「環境」の定義 2・3・2 生活の場としての「環境」がもつ意味 3 本書の視点 3・1 生活の場、住まいというもの 3・2 「いる」ということ 3・3 「居場所」について 3・4 固有の居場所の抽出と固有の居場所の構成要素への整理 3・4・1 生活環境のなかでの固有の居場所 3・4・2 固有の居場所の定義 3・4・3 固有の居場所の選択要因第2章 「居場所」を探るために はじめに 1 認知症、発達途上、知的障碍 1・1 認知症の症状とその理解 1・1・1 「認知症」と「物忘れ」の違い 1・1・2 認知症の症状 1・2 こどもの発達と周囲の環境との関わり方の変容 1・2・1 こどもの認知能力と環境との関わり方の発達 1・2・2 認知心理学および発達心理学における空間とこどもの認知の発達 1・3 知的障碍と知的障碍者に求められるサポート 1・3・1 知的障碍の定義 1・3・2 知的障碍という障碍の特徴と求められる支援 1・4 認知症高齢者・こども・知的障碍者の共通点と、三者を比較する意義 1・4・1 三者の共通点 1・4・2 三者を比較する意味・意義 2 既往研究と分析の視点 2・1 既往研究 2・1・1 認知症高齢者の環境 2・1・2 こどもの環境 2・1・3 知的障碍者の環境 2・2 本書の視点 3 本書の目的 4 調査対象の選定 5 調査の手法 6 本書の構成第3章 認知症高齢者の居場所 はじめに 1 本章の背景と目的 1・1 社会的背景 1・1・1 高齢化の進行と認知症高齢者の増加 1・1・2 グループホームの誕生と日本での急速な普及 1・2 理論的背景──関連する研究と本章の位置づけ 1・2・1 住まいとしての高齢者居住施設 1・2・2 グループホームの研究 1・2・3 認知症高齢者と環境との関わり 1・2・4 本章での分析の視点 1・3 本章の目的 2 調査方法と調査の概要 2・1 調査対象施設概要 2・2 調査概要 3 グループホームの物理的・人的環境の移り変わり 3・1 Saホーム開所からの入居者の移り変わり 3・1・1 入居期間 3・1・2 グループホーム入居前と退居後の居住地 3・1・3 退居の理由 3・2 入居者のADLと認知症の程度、およびその変化 3・3 入居者の入退居、ADL・認知症の程度の変化による人間関係の変化 3・3・1 他の入居者との関わり方 3・3・2 グループホーム内の人間関係 3・4 居室の変化 3・5 設えの変化 4 入居者による居場所の選択 4・1 固有の居場所と居方 4・2 入居者による固有の居場所の選択とその要因 4・2・1 居場所選択の要因1 :物理的要素 4・2・2 居場所選択の要因2 :人的要素 4・2・3 居場所選択の要因3 :個人的要素 4・2・4 固有の居場所がもつ意味 5 固有の居場所および居方の変容とその要因から見た入居者の固有の居場所選択の要因 5・1 グループホーム全体での変化の概要 5・2 入居者の生活行動と固有の居場所の変化 5・3 居場所の変化の要因 6 入居者の固有の居場所と固有の居場所の選択要因 6・1 固有の居場所の抽出 6・2 固有の居場所選択の要因 6・3 固有の居場所となる場所 6・4 入居者の属性と固有の居場所およびその選択要因の関係 7 固有の居場所とその選択要因の変容 7・1 固有の居場所とそこでの居方の変容 7・2 固有の居場所と居方の変容の要因 8 まとめ おわりに コラム第4章 こどもの居場所 はじめに 1 本章の背景と目的 1・1 社会的背景 1・1・1 保育所の需要の増加 1・1・2 保育所とは──保育所の法的定義 1・1・3 保育の長時間化・長期間化──保育所へのニーズの変化 1・1・4 これからの保育施設に求められる環境のあり方 1・2 こどもとその環境に関する既往研究 1・2・1 こどもの遊びと遊びのための環境 1・2・2 保育施設の計画の全体像・計画動向など 1・2・3 保育施設での設えやこどもたちの行動 1・3 本章の目的と課題 1・3・1 既往研究との関係 1・3・2 研究の視点 1・3・3 本章の目的と課題 1・4 本章の課題と構成 2 調査概要 2・1 調査施設概要 2・1・1 調査施設の選定と厚木市の保育園事情 2・1・2 玉川保育所の施設概要 2・2 調査概要 3 保育所全体での生活の概要とクラスごとの居場所の分布 3・1 生活プログラムの把握 3・1・1 保育所全体での一日の生活の流れ 3・1・2 クラスごとの生活プログラムの概要 3・2 年齢段階別に見た終日の居場所の分布 3・2・1 年齢段階による園児たちの居場所の分布の相違 3・2・2 場所ごとの設えと居場所の分布 3・2・3 園児の性別と居場所の分布 3・2・4 異なる調査年におけるクラスごとの園児の居場所の比較 3・2・5 異なる調査日でのクラスごとの園児の終日の居場所の比較 3・2・6 場所ごとの居場所の分布の年齢段階による比較 4 個々の園児の居場所と活動場面 4・1 終日観察調査による園児の居場所と行動軌跡の把握 4・1・1 各年齢段階における特徴 4・1・2 異年度での比較 4・2 園児の終日の滞在場所と行動軌跡の反復性 4・3 園児個人の発達と行動軌跡および活動場所の変容 5 滞在型・移動型活動の抽出と分析 5・1 園児の終日の生活行動からの滞在型・移動型活動の抽出 5・2 年齢段階別に見た滞在型・移動型活動の展開 5・3 年齢段階および滞在型・移動型活動の別と活動の展開場所 6 個々の園児に固有な活動場面とその抽出手法 6・1 固有の活動場面 6・2 固有の活動場面の抽出と、活動場面の構成要素への整理 6・3 固有の活動場面の概観 6・3・1 固有の活動場面の数 6・3・2 個々の園児による固有の活動場面の多様性 6・3・3 各年齢段階ごとの特徴的な遊び 7 固有の活動場面の成立に影響する要素の分析 7・1 活動場面の成立に影響する要素の抽出 7・2 活動場面の成立に影響する要素の数の増加と心身の発達 7・2・1 活動場面の成立に影響する要素の数 7・2・2 活動場面の成立に影響する要素と園児の発達段階 7・2・3 活動場面の成立に影響する要素と園児の身体能力の発達 7・2・4 小括 7・3 年齢段階と活動場面の成立に影響する要素 7・4 滞在型・移動型活動の別と活動場面の成立に影響する要素 8 まとめ おわりに コラム第5章 知的障碍者の居場所 はじめに 1 本章の背景と目的 1・1 社会的背景 1・1・1 日本における知的障碍者福祉施策と知的障碍者更生施設 1・1・2 知的障碍者施設の「脱・施設」化、小規模化 1・2 知的障碍者とその環境に関する既往研究 1・2・1 住環境の実態や居住施設の計画動向 1・2・2 住環境での行動特性 1・3 研究の視点 1・4 本章の目的 1・5 本章の構成 2 調査概要 2・1 調査施設概要 2・1・1 入居者の属性 2・1・2 ユニット 2・1・3 居室 2・1・4 職員配置 2・2 調査概要 3 一日の生活の流れと入居者の滞在・行動パターン 3・1 一日の生活の流れ 3・2 入居者の滞在・行動パターン 3・3 ユニットごとの特徴と入居者の一日の生活の全体像 3・4 場所別の滞在割合 3・5 入居者の属性と滞在場所および移動頻度 4 空間の設えと入居者の生活 4・1 個々の居室の設えと入居者の滞在・行動 4・1・1 居室の設え度 4・1・2 居室の設え度と入居者の属性 4・1・3 居室の設えと入居者の滞在・行動パターン 4・1・4 居室の設えと自室滞在率 4・2 ユニット内共用空間の設えと入居者の滞在 4・2・1 ユニット内共用空間の設え 4・2・2 ユニット内共用空間の設えと滞在場面 4・3 ユニット外共用空間の設えと入居者の滞在 4・3・1 ユニット外共用空間の設え 4・3・2 ユニット外共用空間の設えと滞在場面 5 個々の入居者の居場所の定め方とその要因 5・1 入居者の固有の居場所 5・2 固有の居場所選択の要因 5・2・1 固有の居場所選択の要因となる環境構成要素 5・2・2 固有の居場所となる場所 5・2・3 固有の居場所の数 5・2・4 固有の居場所選択の要因 5・3 居場所選択の要因から見た知的障碍者の周囲の環境への意識 5・4 無為状態での居場所選択 6 まとめ おわりに コラム第6章 「固有の居場所」からわかること 1 本章の目的と構成 2 各章のまとめ 2・1 第3章:認知症高齢者の居場所 2・2 第4章:こどもの居場所 2・3 第5章:知的障碍者の居場所 3 生活環境のなかでの「固有の居場所」「固有の活動場面」の横断的考察 3・1 固有の居場所および固有の活動場面の抽出とその方法 3・1・1 認知症高齢者グループホームおよび知的障碍者グループリビング型入所更生施設での固有の居場所の抽出方法 3・1・2 保育所における園児の固有の活動場面の抽出方法 3・2 「固有の活動場面」と「固有の居場所」 3・2・1 「固有の活動場面」と「固有の居場所」の関係 3・2・2 こどもの「固有の活動場面」が展開する場所と「固有の居場所」 3・2・3 認知症高齢者と知的障碍者の「固有の居場所」 3・2・4 「固有の居場所」となる場所の設定 3・3 固有の居場所・固有の活動場面と対象者の属性との関係 3・3・1 固有の居場所/固有の活動場面の数 3・3・2 固有の居場所/固有の活動場面の選択要因数 3・3・3 固有の居場所/固有の活動場面の数と選択要因数の関係 3・3・4 認知症高齢者・こども・知的障碍者の固有の居場所の定め方の因果関係 3・3・5 人と環境との関係の変容 4 総括:分析手法としての「固有の居場所」、そして対象者一人ひとりの目線から生活環境のあり方を考えること 4・1 「固有の居場所」の抽出 4・2 「固有の居場所」の意味 4・3 総合的な意味での「環境」、固有の居場所の選択要因 4・4 「固有の居場所」という分析手法とその発展性参考文献図表一覧謝辞──あとがきに代えて
著者プロフィール
山田 あすか(ヤマダ アスカ)
1979年、広島県生まれ。立命館大学理工学部建築都市デザイン学科講師。専攻は建築計画、環境行動。論文に山田あすか/上野淳「痴呆性高齢者グループホームにおける環境と入居者の固有の居場所の変容に関する研究」(「日本建築学会計画系論文集」第592号)、山田あすか/上野淳/登張絵夢「園児の固有の活動場面の成立に影響する環境要素の分析」(「日本建築学会計画系論文集」第587号)、山田あすか/上野淳「知的障害者入所更生施設における入居者の生活様態と固有の居場所に関する研究」(「日本建築学会計画系論文集」第588号)、山田あすか/登張絵夢/上野淳「キャンパスノート・米沢のグループホーム」(「近代建築」2001年2月号)など。ほかに東京都立大学・上野研究室「聖路加国際病院小児病棟プレイルーム改修プロジェクト」(2002年9月計画着手、05年3月竣工)などがある。
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