発行:明石書店
この版元の本一覧
四六判 132ページ 上製
定価:1,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2685-6 C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年12月
書店発売日:2008年01月09日
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紹介
JAWW(日本女性監視機構)は、2007年「婦人の地位委員会」国連会議での日本政府の提言を男女共同参画の観点から日本の男性と男児の状況を点検し、報告書『ジェンダー平等達成における男性・男児の役割』を作成。本書はその内容と課題への取り組みを論述した。
目次
目次
はじめに
1 国連の動向
2 国連婦人の地位委員会(CSW)
3 日本女性監視機構(JAWW)の活動について
4 「男児」の年齢について
1 日本政府と地方公共団体における取組み
1-1 日本政府の取組みの状況は?
1-2 地方公共団体における取組みは?
2 家庭・地域における男女共同参画と男性・男児の役割
2-1 家庭運営への男性の参画、男性にとっての家族的責任と職業の両立
2-2 無償労働への男性の参加
2-3 地域活動における男女共同参画
2-4 まとめ
3 職場における男女平等
3-1 男女の賃金格差の解消
3-2 雇用主と労働組合の役割
3-3 セクシュアル・ハラスメントに関する取組み
3-4 まとめ
4 健康をめぐる男性・男児の役割
4-1 リプロダクティブ・ヘルス
4-2 健康全般と自殺・過労死・焼死など
4-3 喫煙
4-4 メタボリック・シンドローム
4-5 まとめ
5 女性に対する暴力
5-1 暴力(性暴力を含む)の根絶のための男性・男児の役割と責任
5-2 人身取引における被害についての男性の理解
5-3 高齢者虐待の問題
5-4 まとめ
6 男女共同参画の視点に立った社会制度・慣行の見直し、意識の改革
6-1 教育
6-2 広報キャンペーン
6-3 メディアにおける課題
7 今後の男女共同参画推進のための全般的課題
7-1 女性の権利の保障と意思決定への参画の支援
7-2 女性の地位向上システムへの男性の参加
7-3 社会全般において男女格差の変遷が追跡可能な統計処理手法の開発と活用
7-4 紛争防止・管理・解決・平和の構築における女性の参加への支持
7-5 男性が直面する困難な状況の打開
8 男女共同参画達成における男性・男児の役割——今後の課題
9 関連図表
付録 男女共同参画推進における男性・男児の役割をめぐる国連の動き
あとがき
前書きなど
はじめに
近代国家の成立と工業化社会の進行によって、「男性は外で仕事に従事し、女性は家庭を守る」というライフスタイルが、欧米でも、日本でも、そして多くの開発途上国でも「標準的」なものと考えられるようになりました。しかし、1960年代以降、この「常識」では、社会が成り立ちにくいという認識が生まれはじめました。そして、多くの国々で1990年代以降、人々のライフスタイルの変化に合わせた法律の見直しが行われるようになってきています。
つまり、これからの地球社会を持続可能なものにしていくには、「女性が男性並みになる」ということでなく、「男性と女性が共同しあるいは協働して、社会のあらゆる場面に参画し、結果として誰もがその人らしく、各自の個性を発揮しながら、持続可能な社会を築いていくことが大切である」と考えられるようになってきました。
(…中略…)
本書は、JAWWの会員として原ひろ子と近江美保、島津美和子が中心となり作成にあたりましたが、飯田貴子、飯田寛子、伊藤公雄、加藤登紀子、橋本ヒロ子、房野桂、堀内光子、柳堀朗子の各氏にご協力をいただき、伊藤陽一、井上由美子、樋口恵子氏にご助言をいただきました。さらに、統計資料に関し、厚生労働省(統計情報部福祉統計課、労働基準局労災補償部補償課職業病認定対策室)、内閣府男女共同参画局、消防庁、社団法人農村漁村女性・生活活動支援協会などの担当者の方々からもご助言をいただきました。(…中略…)
2004年5月にJAWWがまとめた「日本NGOレポート2004」の中で、「N.男性・男児の男女平等における役割」において、次の4点を私たちは指摘しました。すなわち、第1に北京行動綱領や国連特別総会(女性2000年会議)成果文書の実施における男性・男児の積極的な関与、第2に2003年6月〜7月開催の国連女子差別撤廃委員会第29会期における日本報告書審議の最終コメントに指摘されている事項の実施、第3に男性自身による男性のあり方の問い直しや男女平等のための制度の見直しについての動きを強めるような方策の実施、第4に男女平等概念に関する教育や意識啓発の必要性などです。
もとより男女共同参画社会の実現(ジェンダー平等達成)は、持続可能な社会(国家・地域のみならず、地球社会全体)の構築のために不可欠な要素であり、単に女性だけのためにあるのではありません。したがって、男性と男児の果たす役割は当然のことながら重要であります。日本政府や地方公共団体においても、そのための施策の試みは開始されていますが、今後、より積極的な取組みが必要であると考えます。さらに私たちNGOや一般市民各個人による、家庭、地域、職場、その他の活動の場での一層の取組みが必要です。
(…後略…)
著者プロフィール
原 ひろ子(ハラ ヒロコ)
東京大学教養学部教養学科文化人類学分科卒、文学修士(東京大学)、PhD(米国ブリンマー大学)
拓殖大学・法政大学助教授を経て、お茶の水女子大学助教授・教授、放送大学教授ののち、現在、城西国際大学大学院客員教授、お茶の水女子大学名誉教授
JAWW代表、女性と健康ネットワーク副代表・事務局長
主著書:『ドメスティック・バイオレンス日本・韓国比較研究』(共編著、明石書店、2003年)、『変容する男性社会:労働、ジェンダーの日独比較』(共編著、新曜社、1993年)、『ヘヤー・インディアンとその世界』(平凡社、1989年)
近江 美保(オウミ ミホ)
国際基督教大学教養学部社会科学科卒、行政学修士(国際基督教大学)、公共政策学修士(米国ミネソタ大学)、神奈川大学大学院法学研究科博士後期課程在籍
東海大学教養学部・日本女子大学家政学部非常勤講師
JAWW役員、国際女性の地位協会理事・国際委員長
主著書:『新版 女性の権利:ハンドブック女性差別撤廃条約』(赤松良子監修、国際女性の地位協会編、分担執筆、岩波書店、2005年)、『フェミニズム国際法:国際法の境界を問い直す』(チャールズワース、チンキン著、阿部浩己監訳、共訳、尚学社、2004年)
島津 美和子(シマヅ ミワコ)
お茶の水女子大学文教育学部外国文学科英語英文学専攻卒
JAWW会員
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