発行:明石書店
この版元の本一覧
四六判 256ページ 並製
定価:2,600円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2498-2 C0337
在庫あり
奥付の初版発行年月:2007年02月
書店発売日:2007年02月21日
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紹介
「改革開放」政策の展開により長足の進歩・発展をとげる中国。新機軸に富む人材を養成するために生涯教育を国策の一環としたが,理念の構築や認識の統一に現場では問題と混乱に遭遇している。本書は,これら諸課題解決のための方向性を示し,展望を提言する。
目次
『現代中国叢書』の刊行にあたって
序 章 課題の設定と研究の目的
第1部 中国における現代生涯教育論の受容
第1章 現代生涯教育論の基本概念
第1節 生涯教育の概念規定に関する課題
第2節 現代生涯教育論の諸相
第2章 中国における生涯教育理念の受容
第1節 生涯教育理念の受容に関する経緯
第2節 生涯教育理念の受容に関する論議
第2部 中華人民共和国成立前後の成人教育実践
第1章 中華民国時代における学校外教育の実践
第1節 職業教育の理論と実践
第2節 平民教育思想の形成と実践
第3節 民衆教育の思想と実践
第4節 解放区成人教育の実践
第2章 中華人民共和国建国初期における識字教育
第1節 識字教育の発展とその社会的背景
第2節 中華人民共和国成立後の識字教育運動
第3節 識字教育の実践とその問題点
第3章 中華人民共和国建国後における職工教育
第1節 職工教育の形成とその経緯
第2節 職工教育体系とその成果
第3節 職工教育の問題と課題
第4章 「文化大革命」期における学校外教育
第1節 「文化大革命」の勃発と「左傾」教育思想
第2節 「文化大革命」期における学校外教育の実態
第3節 「文化大革命」期における「左傾」教育思想の教訓
第3部 中国における成人教育改革と生涯教育体系化の推進
第1章 成人教育体系の確立
第1節 成人教育概念の形成とその経緯
第2節 成人教育体系の構造と役割
第2章 成人教育の改革
第1節 生涯教育理念の深化と教育思想の変化
第2節 1990年代の成人教育改革
第3章 生涯教育体系化の推進と今後の課題
第1節 生涯教育体系化に関する構想
第2節 生涯教育の今後の課題
終 章 現代中国における生涯教育に関する総合的考察
中国成人教育・生涯教育重要事項年表
あとがき
前書きなど
本書の構成
本書は、序章と終章を含み3部11章で構成されている。
第1部では、現代生涯教育論の提唱と中国における生涯教育理念の受容について検討する。第1章は現代生涯教育論の基本概念、第2章は中国における生涯教育理念の受容について、それぞれ検討する。第1部は、本書の基礎研究として位置づけられる。本書は、中国における生涯教育の歴史的展開と今後の発展についての検討を主眼とするが、研究視点として、国際的な生涯教育論の発展経緯とその基本概念を検討し、それと関連する中国における生涯教育理念の受容とその特徴を把握することが、今後の中国における生涯教育体系についての考察にとって前提条件であると考えるからである。
第2部は、中国における生涯教育論の歴史的形成について、新中国成立以前の民国時代の職業教育・平民教育・民衆教育および解放区の成人教育実践を概観し、新中国成立後の識字教育・職工教育(職員・労働者教育)の実践とその政策展開を、生涯教育の歴史的基盤をなすものとして検討する。具体的には、第1章で民国時代の職業教育・平民教育・民衆教育および解放区の成人教育を前史として位置づけて概観し、第2章で中国成立後の識字教育実践、第3章で職工教育実践、第4章で「文革」期の極端な教育破壊の行為について検討する。新中国成立当時に確立された学校外教育体制は、労農同盟を基礎とした労農教育である。前述したように、その歴史的原型は、民国時代において共産党が革命根拠地や解放区で行った労農教育に溯ることができる。逆に、新政府は旧民国時代が残した教育体制を徹底的に改革し、職業教育・平民教育・民衆教育などは労農教育・識字教育・業余教育および幹部教育に切り替えられた。第2部では、中国における生涯教育発展の第一段階である「萌芽期」と第二段階の「変化期」 にわたる、現代中国の生涯教育の基盤としての学校外教育の変遷と改革についてその実態を究明する。
第3部は、中国における成人教育の改革と生涯教育の体系化について考察する。第1章で現代中国における成人教育体系の確立を、第2章で市場経済の確立による成人教育の改革について考察し、第3章で中国の生涯教育体系化の推進および法と行政、さらに今後の課題と展望を主要な内容として検討する。第3部は本書の主要なテーマを扱う重要部分となる。(「序章」より抜粋)
著者プロフィール
呉 遵民(ウー ツンミン)
1952年生まれ。本籍は上海市。神戸大学学術博士、華東師範大学教育学部教授、同大学博士課程指導教授、国家教育部人文社会科学研究の重点的拠点である華東師範大学基礎教育改革・発展研究所研究員、教育政策理論研究室主任。
2001年日本留学後、相次いで福建省人民代表大会常務委員会教育科学文化衛生委員会法制化特別顧問、上海市社区教育協会理事兼学術工作委員会秘書長、および上海市学習型社区工作推進委員会特別研究員などの任にあたる。
主な研究領域は、教育政策と法制化、教育原理論、生涯教育論、学習社会および社区教育研究などである。
主な著作に、『現代国際生涯教育論』(1999年)、『現代中国生涯教育論』(2003年)、『現代社区教育の展望』(2003年)、『現代国民教育体系および生涯教育体系完成に関する研究』(2004年)および『基礎教育政策決定論』(2006年)などがある。
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