親と教師のためのガイドブック脳外傷の子どもたち
マリリン・ラッシュ, ゲイリー・ウオルコット, スー・ピアソン, 大宅 顕一朗:監訳, 中島 恵子:訳, 尾関 誠:訳, 大宅 奈美子:訳
発行:明石書店
この版元の本一覧
A5判 136ページ 並製
定価:1,400円+税 総額を計算する
ISBN978-4-7503-2395-4(4-7503-2395-0) C0036
在庫あり
奥付の初版発行年月:2006年08月
書店発売日:2006年08月17日
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紹介

脳外傷を負った子どもは,行動がどう変化するのか。そして教師や保護者がその変化を見分けて,教室や家庭でどう対応するべきか,現場で実際に取り組まれている事例を挙げて解説した実践的ガイドブック。現状を把握するためのワークシート及び関係諸団体一覧付。

目次

はじめに
語句の選択
第1章 家族への援助
第2章 通説と事実を見分ける
第3章 脳外傷を負った生徒の観察すべき徴候と変化
第4章 教室でできる生徒の変化に対応する方法
第5章 神経心理学者との協同
結 論
ワークシート1 学校復帰のために
ワークシート2 進級用の確認
監訳者あとがき
参考文献
巻末資料:団体連絡先一覧

前書きなど

はじめに
脳外傷の生存者を見つけること
 1991年、障害児教育法改正案(Amendment to Individuals with Disabilities Education Act)は議会を通過しました。その法案では脳外傷という項目を設け、教育者たちが脳外傷を持つ生徒を見つけて彼らの独特のニーズに応えられるようにしています。この法律による脳外傷は以下のとおり定義されています。

 「……外からの衝撃によって生じた脳にもたらされたけがで、子どもの学ぶ力に悪い影響をもたらす完全もしくは部分的な機能障害、又は心理社会的な欠損、又は両方の合併した状態——「脳外傷」とは開放性又は閉鎖性の頭部外傷で結果的に以下のうち一つ又はそれ以上の領域で機能障害を生じているものを指す。その領域とは、認知、言語、記憶、注意、論理的思考、抽象的思考、判断、問題解決、感覚・知覚・運動能力、社会心理的行動(適応行動)、身体機能、情報処理、そして会話である。また、ここでいう脳外傷とは先天性又は退行性の脳外傷、又は分娩時外傷によって生じた脳外傷は含まない」(256B, 34CFR300)

 アメリカ国立健康統計センターは、脳外傷が1歳から14歳の子どもたちの障害を引き起こす一番の原因となっていると報告しています。しかし依然として、各州において、脳外傷という判定で特殊教育及び関連サービスを受けている生徒の数は他の障害と比べても少ない数のままです。
 推測では、年間、最大100万人の子どもたちが脳外傷を被り、毎年500人に1人は脳外傷で入院しているともいわれています。もし、脳外傷の起こる可能性がこのくらい高いとすれば、なぜ学校で脳外傷と判断されている子どもたちの数が少ないのでしょうか。彼らの学習スタイルや行動が変化したにもかかわらず、軽度の脳外傷を被った子どもたちは脳外傷とまったく認定されていないのかもしれません。外傷とそれによる障害が明らかに出ている生徒は、他の区分に認定されサービスを受けているでしょう。正確に脳外傷の生徒たちを把握することは、彼らの学力的・職業的成功の可能性を高めることや情緒的成長並び大人への準備などを行うことを目的とした特殊教育と関連サービスを計画し提供するための最初で重要なステップです。この本は、教育者がこれらの重要な問題を解消する手助けとなるように書かれたものです。

著者プロフィール

大宅 顕一朗(オオヤ ケンイチロウ)

NPO ナイス代表(所在地:大分県豊後大野市)
1997年、ネブラスカ大学−リンカーン校大学院 修士課程修了。
教育学部障害児教育研究科〜重度重複障害
永原学園西九州大学社会福祉学科助手、同学園佐賀短期大学生活福祉学科講師、別府大学文学部講師を経て、現在に至る。
・筑後地域障害者就労生活支援ネットワーク(S net くるめ)
・教育相談(高次脳機能障害の児童とその家族を中心に)

中島 恵子(ナカシマ ケイコ)

九州ルーテル学院大学人文学部心理臨床学科教授 
1987年、日本女子大学大学院修士課程修了。神経心理学、リハビリテーション心理学。
西町インターナショナルスクール日本語教師、横浜市養護教育総合センター心理判定員、東京都リハビリテーション病院心理主任、日本青少年育成協会認知科学研究所を経て、現在に至る。
・東京都医学研究機構 東京都神経科学総合研究所客員研究員(リハビリテーション研究部門)
・リハビリテーション心理職会副会長
・熊本県医師会高次脳機能障害検討委員会事務局長
・NPO法人脳外傷「ぷらむ」支援ネットワークスタッフ
・熊本市民病院脳神経外科高次脳機能障害外来
・別府リハビリテーションセンター高次脳機能障害リハビリテーションスーパーバイザー

尾関 誠(オゼキ マコト)

医療法人丸田会熊本リハビリテーション病院神経心理室主任。
1996年、千葉大学大学院文学研究科行動科学専攻修了、千葉大学大学院自然科学研究科後期博士課程単位取得退学。
特定医療法人慈泉会相澤病院にて臨床神経心理士として在籍後、医療法人丸田会熊本リハビリテーション病院に臨床神経心理士として入職、現在に至る。

大宅 奈美子(オオヤ ナミコ)

前智泉総合福祉専門学校精神保健福祉士学科専任講師
1994年、ミシガン州立大学大学院修了。Master of Social Work(社会福祉学修士)
クリスト・レイ・コミュニティセンターカウンセリング部メンタルヘルスセラピスト、智泉総合福祉専門学校・専任講師を経て、現在に至る。
・日本バリデーション研究会 バリデーションセミナー、バリデーションワーカーコース通訳・翻訳

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