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当事者が語る大人のADHD
私たちの脳には翼(はね)がある!
- 出版社在庫情報
- 在庫僅少
- 初版年月日
- 2004年10月
- 書店発売日
- 2004年10月9日
- 登録日
- 2010年2月18日
- 最終更新日
- 2011年1月18日
紹介
注意力がない,人の話を聞けない,約束を守れない……そんな負の側面ばかりが強調され,実生活でも困難を伴うADHDの人たち。本書は大人のADHDサポートグループのメンバーが,基礎知識や自らの体験,また上手につきあう実践法をまとめたサポートブック。
目次
プロローグ 私たちの脳には翼(はね)がある!
PART1 医者も知らないオトナのADHD
天才? それとも厄介者?
差別と偏見
「障害」とはどういうことか
あなたの身近にいるADHD~私が出会ったYTのこと、私のこと
PART2 当事者それぞれの自分との闘い
ペットの「もぐりん」のこと~わたしのペット遍歴[mogurin]
先延ばし癖のある人の心の負担を軽くする法[Bunny_Lab]
「鬱」という二次障害を改善するために[ナオニャム]
職場で自分が、あるいは誰かがADD/ADHDだったら?[小町]
子供を育てて初めて知ったわたし自身のADHD[MUSICA]
年金請求の不条理についてのはなし[むーんらいず]
面接ひとりバトル[はるか]
生きるということ、生きていくということ[みゆき]
PART3 あなたの「翼」をよく知るために
あなたにあう医師を見つけるには
あらためて考える。ADHDは障害か
自分の立場を認識する
ミステイクン・アイデンティティーをこえて[Rosamonde]
ADHDの診断基準について
PART4 さあ、あなた自身のリハビリを始めよう!
相互理解を求めて
具体的なリハビリ ダイジェスト版
脳を鍛える! ダイジェスト版
心も体も健康管理
ぜひ試したい万能薬
PART5 再び、エジソンはADHDだった?
ADHDの特徴を考える
「頭が良い」ってなんだろう?
ひらめくのは結構。では、ひらめきっ放しは?
能力には光もあれば陰もある
価値観を確立する生活のスタイル
WingBrainのサイトから
落とし穴に落ちないために
「犯罪」とはなんだろうか
エピローグ ADHDの役割
あとがき
執筆者自己紹介
前書きなど
プロローグ 私たちの脳には翼(はね)がある! この本の編集者である「WingBrain」は、大人のADHD専門サポートグループです。自らもADD/ADHDか、または、はっきりと診断はされていないけれどもそうでないかと感じている人びとによる、いわば当事者の自助グループともいえます。 WingBrain(翼のある脳)。私たちはADD/ADHDのことを、そう呼んでいます。 脳に翼があるという言葉に、あなたはどんなイメージを持たれるでしょうか。そのものズバリの絵を思い描いて「ちょっとグロテスク~」なんて感じるかもしれません。「翼が生えてるなんてエラそーだ!」「自分には翼なんかない」……人によって感じ方はさまざまでしょう。でも私たちはこんなふうに考えています。 一 自由であること 私たちは「既成の枠」にとらわれない自由な発想を持っています。「私にはない」と思われる方、そんなことはありません。ほんの小さな出来事の中にきっと自由な発想をしている自分を発見することがあるでしょう。二 不便なこともある 「翼が生えてる」ために不便を感じることもあります。「足」で歩いている普通の人は、決められた道を目的に向かって真っ直ぐに歩くことができます。「翼」のある私たちが進むのは、道のない空。あちこちフラフラして疲れてしまうことだってあるんです。三 特権階級ではない 「翼がある」=「いかにも偉そう」「何か特別」のような感じを受けるかもしれません。私たちは、偉くもないし特別でもありません。たまたま「偉い人」「特別な人」の中に翼の生えた人が存在しただけの話です。 「足で歩いている」普通の人と、進み方が違うだけなんです。それぞれの良さがあって、持ち味を出している。「翼がある」=特権階級ではなく、仕様・構造が違うということです。いい面も悪い面もひっくるめて「翼のある」という言葉を使ってみました。 「障害」といわれるADHDとは、普通の人とは違う脳を持った人間たちの集団であり、それなりの存在意義があり、ADHDゆえに世の中に貢献していける。だから、ADHDであることに気づいて落ち込むだけではなく、ADHDであることの幸運にも気づいてほしいというのが、この本の趣旨なのです。
関連リンク
上記内容は本書刊行時のものです。