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「知っていますか」に込めた思い

 パンダの名前を聞かれて「シンシンとリーリー」と答える人は若者。私などは反射的に「ランランとカンカン」と叫んでしまいます。もちろん、「日中国交正常化」を記念して中国から贈られた2頭、日本人の中国に対するイメージを一変させた、極めて優秀な外交官です。
 では、パンダ以前の中国はどうだったかというと、一言で表せば「謎」の国でした。謎ゆえに憧れる人もいましたし、忌み嫌う人もいました。そして、この正反対の評価するいずれもが、本当の中国の姿をほとんど知らなかったのです。
 チャーをさすまたで捕まえる物語は何でしょう? はい、魯迅の「故郷」です。あの小説を中学生に学ばせるのが妥当なのかどうかはさておき、私がまず驚いたのは、「竹内好訳」となっていたことでした。漢文というのは「書き下し」で自動的に翻訳できるものじゃなかったのか…というのが恥ずかしながら当時の私の認識でしたから。それほど「現代中国」は日本人には知られていなかったという話。 (さらに…)

残る本、残さない本

出勤と退勤の電車のお伴に、図書館で借りた本をよくカバンにしのばせています。いえ、刊行後1年以内の新刊本を借りることはございません。ほとんどが刊行後数年経って本屋にも並ばなくなった本です(と言い訳をしておきます)。初めて読む本を借りることが多いのですが、ふと思い立って、庄司薫の『赤頭巾ちゃん気をつけて』と近藤紘一の『サイゴンから来た妻と娘』を久しぶりに読み返してみたら、これがまあ猛烈に懐かしくておもしろいのです。三十年、四十年経っても色褪せない…とは言いませんが、その褪せ方すらも何とも言えぬいい味になっていました。
 庄司薫の赤黒白青シリーズや近藤紘一のベトナムものは、若い頃に夢中になって繰り返し読んだ本です。幾度かの引っ越しで、おそらく段ボール箱の中で眠ったままになっているはずです。こういう時、図書館は便利ですね。でも、何気なく調べてみたら、この2冊、今でも新刊で買えるではありませんか。しかも、どちらも複数の出版社から文庫本が出ている。なんとも不思議な気持ちがしました。
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