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絵本専門士養成講座

 先般、「絵本専門士養成講座」を受講し、「絵本専門士」の認定を受けました。この講座は、
国立青少年教育振興機構が主催するもので、半年間の講座を受け、規定の単元数を修得し、必要な資質や能力を備えていると認められれば「絵本専門士」として認定されます。
 今回は、この講座のことを紹介させていただきます。本講座は、2014年に始まったばかりの新しい資格の企画で、私が受講したのは、第2回目で2期生ということになります。国立青少年教育振興機構は文科省の所轄機関で、この講座によって、絵本の専門家を育てて絵本の普及に役立てたいということです。絵本専門士の活動内容は、特に限定されているものではないのですが、一例を紹介すると、保育園、小学校、図書館、書店などでの読み聞かせ活動、また、読み聞かせ活動しているグループの支援をしたり、絵本の研究会や講座を開催させるなど。 (さらに…)

文部科学省の学校図書館整備施策

 今回は、学校図書館の現状について少し書かせていただきました。
 全国の小学校・中学校・高等学校の学校図書館は、出版文化を支えるものの一つです。子どもたちが自由に読書を楽しむことができて、調べ学習で知的好奇心を育てる場所です。
公共の学校図書館の図書購入は、毎年市町村ごとに予算が決められ、各学校の司書教諭を中心に蔵書計画が立てられ、それを基に購入されていきます。蔵書冊数の目標は、文部科学省の「学校図書館図書標準」に定められています。それが、どの位の規模かというと次のようなものになっています。 (さらに…)

考えることの「楽しみ方」をサポートする本

 4月から、「中学生までに読んでおきたい哲学」というシリーズの刊行を始めました。業界でも著名な松田哲夫氏に編者になっていただき、抜群のセンスで哲学的思索のできる優れた文章を選定し収録したアンソロジーです。
 「哲学」というと難しいイメージがありますが、哲学は哲学書や哲学講義の中にだけあるのではなく、私たちの日常の暮らしの中に、また、気楽に読んでいる文章の中にもそのヒントは、ちりばめられているという鶴見俊輔氏(哲学者)の言葉にそって、制作しております。中学生位から理解のできる文を採用し、難しい言葉には丁寧にイラストを含めた注釈をつけているので、深く理解できて哲学的思索を楽しめます。巻頭に南伸坊氏のユーモアたっぷりのイラストをのせ、本文に入りやすくまた本書のイメージを柔らかくしています。 (さらに…)

ヒロシマとナガサキ、二度の被爆を生きのびた人たち 

本日は最近刊行した書籍「キノコ雲に追われて」の話をしたいと思います。
皆さんは、「二重被爆者」という言葉を耳にしたことがありますか。二重被爆者とは、1945年8月6日に広島で被爆し、8月9日に移動した長崎でまた被爆してしまった方々のことです。彼らの存在は、戦後65年間、ほとんど歴史の中に埋もれていました。

978_4_7515_2216_5.jpg本書「キノコ雲に追われて」は、終戦から10年後、アメリカ人ジャーナリスト、ロバート・トランブルが、9人の二重被爆者を探しだし取材したことやインタビュウしたことをまとめたものです。アメリカで1957年に出版されていたのですが、日本では刊行されていなかったのです。このたび、半世紀後ですが小社より刊行いたしました。
著者は、1954年から61年、そして1964年から68年の二度に渡り、ニューヨーク・タイムズ東京支局長を務めるかたわら、1955年から「二重被爆者」の取材をはじめ、2年をかけて執筆しました。著者が、二重被爆に関心を持ったのは、ABCC(原爆傷害調査委員会)の資料をみてのことです。当時トルーマン大統領の命で設置されたABCCは、すでに二重被爆者を認識し、調査していたのです。 (さらに…)