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『珍出版社名ベスト20』

出版社の「社名」というものが気になって、網羅的にチェックしてみた事がある。その際、「何でそんな社名にしたんだろう?」と思わず苦笑してしまう社名を幾つも見つけてしまった。

それでは早速、そうした変な名前の出版社から、選りすぐりのベスト20を紹介しよう。

基本的に「国会図書館」「Amazon」で本を出版した形跡があったり、「日本図書コード管理センター」で「出版者」登録があったものをピックアップした。

1位 東京金玉出版社
読み方は「とうきょうきんぎょくしゅっぱんしゃ」。1883年に『絵本西遊記全伝』などを出していた様だ。「金玉」とは高価なものを意味する。ちなみに金正日の妻の名も「金玉」

2位 チョウタリィ文庫
まるで90年代後期の放課後に、センター街でたむろしていたチーマーたちに向けた本を出していそうだが、ネパール関連の出版社。「チョウタリィ」はネパール語で「大きな木の下の広い木陰」と言う意味

3位 動くゲイとレズビアンの会
OCCUR(アカー)で知られる同性愛者の権利団体。1999年に『同性愛者と人権教育のための国連10年』などの小冊子を出版していた。「動く」というのは「働きかける」という意味だろうか。

4位 方向感覚出版センター
「情報センター出版局」という出版社が有名だが、なぜ「方向感覚」と「出版センター」を組み合わせたのか、その由来は不明。『薔薇星雲』などの詩集を出していた様だ。

5位 フォーユアアンビエントすけの
国会図書館やAmazonでの出版物は見当たらないが、出版社コード「9901942」を取得している、富山県高岡市に所在する住宅関係の会社。一瞬の気の迷いで登録だけしてしまったか。

6位 ぬ利彦出版
「ぬとしひこ」と読めてしまうが「ぬりひこ」。本業は酒販売だが「ぬ利彦ITソリューションズ」など多角化経営。1988年に『ぼく、メダカ殺しちゃう!!』などの児童書などを出版。

7位 二人発行所
1963年に『二人』という不定期刊行物を創刊。その後、1987年に『紫蘇のうた』という詩集を刊行。西岡寿美子さんの個人出版と見られるが、詳細は不明。

8位 大統領
出版社記号が「902509」、瑞穂町に存在するという以外、全く実態が掴めなかった出版社。国会図書館やAmazonでは出版物は見当たらない。泉佐野市に「株式会社大統領」というラーメン店があるが無関係の様だ。

9位 ゑゐ文社
「エイブンシャ」と読む。入力しにくく、ネット時代には致命的な社名である。90年代後期から2000年代中期に掛けて『タイ雑学王情報館』など、東南アジア方面のバックパッカー本を出していた。

10位 噴火湾社
「噴火湾」とは北海道の「内浦湾」の別名だが、それを知らなければインパクトある。70年から80年代に掛けて『室蘭・登別のアイヌ語地名』など北海道やアイヌ関係の本を出版。

11位 そして企画
2015年3月にも『そして : 短篇集. no 12.』を出版している神奈川の出版社。発売元は冬花社。文章風の社名のせいか、検索してもこの出版社の事がほとんど出てこない。

12位 スルー・T_BOOKS
「アンダーバー」が正式社名に含まれている。2003年に『Hidekazu Maiyama Ali』、2004年に『Garden SHELA写真集』を出した以外、全く詳細不明。

13位 愛があれば大丈夫
以前、テレビ番組で「ユニークな社名」として紹介された。映像関連の会社だがISBNコードも取得していた模様。現在は廃業したか。日本文芸社にも同名のシリーズがあるが別。

14位 私には夢がある
キング牧師のスピーチが由来なのかもしれないが、出している本が『健康ビジネスで成功を手にする方法』と『ハワイで元気に赤ちゃんを産もう!』の2冊のみ。2002年に当時26歳の女性が創業。

15位 あの人この人社
80年代に柔道やゴルフ関係の本を出していた様だ。国会図書館で検索すると「杉崎寛」の著作しかヒットしない。「あの人」とは「この人」の事なのだろうか?

16位 あわわ
慌てふためいた擬音語の様に見えるが、徳島の出版社。1981年にタウン誌『月刊あわわ』を創刊。さぬきうどん本を多数出しており、徳島では有名のようだ。

17位 オープンセンス。
終わりに区点が付いているアイドルの様な社名。スピリチュアル関連の「有限会社オープンセンス。」が『万物の本質 ダライ・ラマの智慧と生き延びたチベット難民』などを出版している。

18位 雲の間にある虹出版
聖書にあるフレーズが由来で、同名の月刊誌も出しているキリスト教カリスマ派、主の十字架クリスチャン・センター関連の出版社。実際に「雲の間にある虹」の写真を使ったカバーを多用している。

19位 幻視者社
せっかくなら「幻冬舎」の様に「幻視舎」にすれば良かったのにと思わざるを得ない社名。「社」や「舎」で終わる出版社は多いが「シャシャ」と2つ並ぶのは珍しい。

20位 書房「樹」
「樹書房」などではなく、「書房」が先に来て、その後に括弧で括った「樹」という不思議な社名。1982年に谷川俊太郎『ふたごのき』を出版している。

以上、いかがだっただろうか? 

なお今回は「奇想天外社」とか「珍奇世界社」というウケを狙った出版社名などは除外し、あくまでも「本人たちはいたって真面目」系の社名をピックアップした。詩集関係の出版社だと、その線引きも難しいのだが……。

また実は20社に絞り込む前に、候補は700社にも上った。予選で脱落してしまった、珍出版社名を改めて見直すと「うなぎ書房」や「コロ」「g」「サーモン出版」「出版」「対角線」「テカル出版」「ねこじゃらしプランニング」など、何とも味わい深い社名が、幾つも出てきた。

また基本的に出版社コードを元にチェックしたので、戦前の出版社を遡れば、更に面白い社名が出てくるはずだ。

これらはまた別の機会に紹介しよう。

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