いまさらですが消費増税の件
本当に悩み抜いた末に決断したかどうかは、知るよしもありませんが、今年の10月1日、安倍首相は来年4月からの消費税増税を、法律通りに決定してしまいました。法律通りと言っても附則18条というのがあって、総理の判断でそれを延期することは可能でしたが……。
それほど経済の仕組みを掘り下げたこともなかった私でさえ、そこに至るまで、ネット上で触れた経済学者、経済評論家たちのブログなり動画なりで主張されているそのほとんどが、それは新自由主義者(あのなんとか平蔵までも)だろうとケインズ主義者だろうとデフレから脱却していない現状での増税に関してはことごとく反対しており、自分も当然のこととして増税は延期されるだろうと楽観しておりました。
ところが、ほとんどの政治家、マスメディア、財界(経団連)そして誰が選んだか知りませんが60人ほどの有識者、この中には「増税には物語が必要」??? とか仰っていたラッキー古市(由来はネットでも検索して下さい)も名を連ねておりましたが、これら日本をリード(ミス?)している人たちはほとんど増税賛成で、裏でどういう力が働いていたかは知りませんが、この流れは誰か(といっても財務官僚に決まってます)に巧妙に仕組まれた罠だったのでしょう。彼らは国民経済がどうなろうと「増税した」という実績こそを至上命題としてますから(高橋洋一先生談)。
それにしても残念なのは、善良で素直な多くの国民は次々と大手メディアから発信される「社会保障のためにわぁ~~」とか「そもそも日本の消費税は安いイィィィ~」、「将来の子供達にイィィィ~1000兆円の借金があぁぁぁ~~~」とかの世論誘導にまんまとハマって「増税やむなし」と思考停止にされてしまったことです。
消費増税したところで全体の税収は増えないどころか過去の経緯からしてもかえって減ってしまう、日本の全税収に締める消費税の割合は22%くらいで、これは消費税率25%のスエーデンとほぼ同じ、1000兆借金といっても資産は600兆円以上はあるんだし、日本国債は円建てだから最悪日銀がお金刷ればいいだけのこと、などの良識派(あえてこう言わせて頂きます)の声はマスメディアでは抹殺されていました。
ひどいのは、増税は不可避とさんざ煽っておいて、10%への増税時には軽減税率を適応せよ、とか言い出した新聞社です。もしかしたらこれも裏で取引があったのかも、と穿って見てしまいます。
ともかく来年の4月以降になにが起こるか、私としてはかなり悲観的ですが、それでも私達が選挙で選んだ政治家の先生方がお決めになったことですから、民主主義の独立主権国家(!?)である日本で生きていく以上、粛々と受け入れてやっていくしかありません。
本税込み1600円の本体はいくらにしたらいいんだ!? などと悩みながらも頑張っていきましょう!
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