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いま一番元気なのは熟年世代の著者?

 こんにちは。
 版元日誌を書かせていただくのは数年ぶりかと思います。本当に久しぶりです。
さて、弊社は歴史学(主に近現代史)の専門書を主に出版しておりまして、正直、売れる本というものが余りありません(笑)。返品率を見て落ち込むこともしばしばです。特に2000円台の低価格本の売上がひどいというのがここ数年の特徴です。つまりは、学術書は定価が高くても安くても、買う人はほぼ決まってしまっているからなのでしょう。値段が安ければ購買層が広がるというのは幻想にすぎないと言っていいのかもしれません。
 しかし、そういう中でも何とか世の中に広く訴えていきたい事があって、それを本にして出していかないではいられないというのが出版社・編集者特有の諦めの悪さであって、こんな厳しい中でも5月から新しいシリーズを出版し始めてしまいます。
 それが、シリーズ「21世紀歴史学の創造」全9巻です。これはベテラン歴史学研究者(日本史・ヨーロッパ史・アメリカ史・アフリカ史・インド史・西アジア史・オセアニア史など総勢16名)を動員し、9つのテーマを設定して「新しい歴史学を大胆に提案する」というコンセプトで始めるものです。普通、こういう「新しい」などという歴史学は若手の研究者によって提案されるのかもしれません。しかし今回は、「今の若手・中堅研究者はチマチマと小さなタコツボ化した研究をやっているだけで、全くつまらん!」とお怒りのベテラン研究者が起ち上がり、世の中に向けて新しい歴史学の在り方を示そうというのです。
 私にとって、父親・母親とほぼ同じ世代(60歳代半ば~70歳代前半)の研究者が集まる編集会議には最初気後れしていましたが、皆さんと親しくなってからは、いつも明るく談論風発なこのメンバーが大好きになり(特に会議後の酒席が楽しい)、この世代は本当に元気だなー、と驚きました。
 いくつになっても未来に希望を見続け、若い世代に公然とケンカを売る(あくまでも学問的にという意味ですが)、熟年世代の著者のエネルギーを私も吸収して、頑張っていきたいと思います。そして、このシリーズを読んだ若手・中堅の歴史研究者が「年寄りにいつまでも任せておけない」と反論の烽火を上げるのも期待しています。

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