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K-POPを聴きながら

忘年会シーズンですね。
今年の二次会では、KARAや少女時代を歌っちゃおうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
かくいう私がそうなのですが。
K-POPの魅力のひとつは「中毒性」だといわれます。
特に「フックソング」と呼ばれる、短いフレーズの繰り返しが多い曲は覚えやすいし、調子がいい。
版元で営業事務をしている私は、「A5上製本200冊箱詰めして発送」なんていうとき、頭の中で歌いながら作業していますよ。
私なりの表現では、K-POPは「癒してくれるし、アゲて(元気にして)くれる」のが魅力です。
朝鮮半島情勢が心配な昨今、浮かれているだけの自分がもっと心配です。

私の韓流好きは、多分、10年くらい前の映画から。
そして「そうだ、新大久保行こう!」と思い立ったのが4年半くらい前。
以来、自称・新大久保ウォッチャーとして、ほぼ週末ごとにこの街をお散歩しています。
韓流ショップはもちろん、なんとなく韓国っぽい街並みが魅力です。
韓国・朝鮮関係の本をたくさん出している明石書店に勤めて約5年ですので、なんだかうまい具合に公私が連動しています。
 ドラマより面白い チャングムを旅する54話』(ISBN: 978-4-7503-2381-7)が弊社から刊行されたときはどんなに嬉しかったことか!
そして、ソウルに旅行もし、韓国人の友人もでき、韓国語も習い、Twitterで東方神起について毎日のようにつぶやき、韓流生活真っ只中です。


さて、弊社の新刊に『在日コリアン辞典』(ISBN: 978-4-7503-3300-7)があります。
事前にご注文をくださったお客様方に、代引郵便で発送しながら、自分でも見本を読んでみたら、これが意外とハマる!
「辞典」とつくので、なんとなく硬い感じ、図書館向けの資料かなと思っていたのですが、「読み物」としておもしろいのです。
自社製品である以上、もちろんこれは宣伝ですが、専門家ではないけれども韓国に興味津々の私に、ちょうどぴったりです。
「この人も在日コリアンだったのか!」「こんな事件もあったのか!」とランダムに拾い読みして入っていけます。

それだけに、83ページ「韓流と在日コリアン」の項目に、「『韓流』ブームは、あくまで韓国大衆文化への賞賛に留まり、在日コリアンの存在にスポットが当てられたり、権益問題の解決につながるという事象はあまり起きていない。
在日コリアンは日韓の歴史的背景とともに置き去りにされ、『嫌韓』に巻き込まれる形となった」
とあるのが気になります。

この1年くらいで、在日コリアンの知人・友人もできました。
一人は、エステティシャンの女性。
韓流スターが韓国の化粧品のイメージキャラクターをつとめるのはよくあることですが、私のような韓流ファンはまんまとその戦略にひっかかっています。
エステなんて身分不相応な贅沢ですが、「韓流スターのポスター差し上げます」とか何とかいわれて、のこのこ出かけました。
はたして美しくなったかどうかはともかく(笑)、ツボ押し系のエステなので、まるでチャングムの手にかかったように「韓方」って効くなあ!と満足。
そうして何人目かの担当エステティシャンが彼女でした。
年齢的に在日3世と思われますが、言葉は完全に日本語、でも韓国に留学したことがあり、「お墓参りに韓国に行ってきます」といって、お土産に柚子茶を買ってきてくれたこともありました。
私の韓流ムダ情報を、海外ニュース的におもしろがって聞いてくれます。

また、私が通っている韓国語のクラスに、やはり在日コリアンの若い女性がいます。
ご家族の韓国語を聞く機会があったのでしょう、韓国語のフレーズが自然と出てくるようなところがあります。
そのわりに、私と同じようなところで文法につまずいていたり・・・。
同じ「外国語」を学ぶ仲間なんだ!と一気に親近感がわきました。
ちなみに私は、ここ数年、韓国語の「入門編」「初級編」「基礎編」あたりを右往左往しているレベルなのですが。
やはり3世は日本語が母語なのか、と思ったりします。
でも韓国の伝統舞踊を習っているそうで、先日、公演のチケットを1枚融通してもらい、見に行きました。
それはまさに、韓国ドラマ『ファン・ジニ』の世界! もしかして、朝鮮王朝時代の少女時代?!と、大いに楽しませてもらいました。

どうすれば彼女たちを正しく理解することができるのか。
彼女たちがいま何か困っているようには見えませんが、無知からうっかり失礼なことをいって傷つけたりせずに、今後も仲良くしてもらうにはどうしたらよいか。
 

Q&A 在日韓国・朝鮮人問題の基礎知識【第2版】』(ISBN: 978-4-7503-1806-6)は、私の素朴な疑問に答えてくれる本です。
それから、韓国・朝鮮に限りませんが、『まんが クラスメイトは外国人』(ISBN:978-4-7503-2966-6)も、日本にいる外国人の(主に学生さんの)ケースをいくつか紹介しています。
まんがなのでとっつきやすく、ルビも振ってあるので10代の方からお読みいただけると思います。
実は私、各章の短いまんがで、いちいち涙ぐんでいます。

明石書店は、さまざまなマイノリティの立場にある人、ハンディキャップがある人、違うバックグラウンドをもっている人びとに関心を寄せる出版社です。
まあ、私は事務の人ですし、3300点を越える本を全点読んだわけではありませんが、一見、本の内容とは関係がなさそうな事務的業務にも、そう思って当たっています。
版元ドットコムからご注文をいただければ、私が倉庫から取り寄せて、思いっきり(?)送らせていただきます。
どうぞよろしくお願いいたします。

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