アンケートです。「いま、1番重要だと思うテーマはなに?」
最近回答をしたアンケートの質問に「いま、1番重要だと思うテーマはなに?」次の項目から選んで‥‥「教育」「子育て」「年金」「介護」「経済」「消費税」など、今国会の予算委員会で質問に上がっている項目が10ほどならんでいた。選ぶのに大いに困った。生活なら「消費税」、人づくりからすれば「教育」「子育て」、何よりもこの出版業界で仕事をしているんだから「経済」、などと絞り込みができない。今、世間に流れるニュースは心寂しくなるものばかりで、報道は明るいニュースを何処ぞにしまい込んでいるのではないか、と思いたくなるほど気も沈む。さあ、なにを選べば明るい日本になるのか。質問の最後に年齢を問うていたので、自分の歳を考えて「介護」に決めた。
自分の親も「介護制度」を受けるようになり、週2日のデイサービスに通うようになったのだが、本人は老人クラブの会合だと思い込んでいる。斑ボケと言うのだろうか、昔のことは覚えているが、新しい情報はなかなかインプットしない。都合の悪いことも忘れているようで「そんなことは知らん」「そんなはずはない」と頑固にもなる。体の動きも悪くなり、多々失敗もある。手が掛かります。他人がちょっとの間一緒にいるだけでは、認知度に気づかないと思う。自分自身がそう遠くはない時期に、こうなることもあるだろう。
だからこそ、介護現場で起こっている様々な事件は、他人事としてではなく、耳に目に入る。各行政ごとの差はあるようだが、介護ヘルパーの労働現場として抱える問題は、介護する側の状況も健全化するなど、国レベルで政策対応をとらなければ解決しないのだろう。介護する側も受ける側も、優しく、心強く、楽しく人生を送りたい。さあ、自分には何ができるんだろうか?
そこで、都合のいいことですが、弊社刊行の本を紹介したい。
4月上旬刊行に向けて、『講座スピリチュアル学 6 スピリチュアリティと芸術・芸能』の編集作業が大詰めを迎えている。
一昨年9月の第1巻『スピリチュアルケア』を刊行、これで6巻目。このシリーズ『講座スピリチュアル学』は今年8月に第7巻『スピリチュアリティと宗教』で完結の予定ですすめている。
企画者:鎌田東二氏は序文でこう書いている。「スピリチュアル学」とは、こころと からだと たましいの全体を丸ごと捉え、それを生き方や生きがいなどの生の価値に絡めて考察しようとする学問的探究をいう。また大変重要なことであるが、この世界における人間存在の位置と意味についても真剣に問いかける姿勢も保持している。
1995年に起こった阪神淡路大震災の際、「心のケア」が大きな問題となり臨床心理学や精神医学などの「心理療法」から、脳の機能とメカニズムの解明へと向かった。その矢先に東日本大震災が起き、身体的、精神的、社会的だけでなく、更に深いスピリチュアルな次元に直面せざるをえなくなった。
「心のケアお断り」というビラが貼られる局面もあった。
これまでにない多数の行方不明者や身元不明者が出たこと。気の遠くなるような捜索と確認の作業とその過程での悲嘆や絶望、そして葬儀の問題。死者をどのように見送り、埋葬し、鎮魂・供養すればよいのか? 人間の生存にかかわる本質的な問題に直面した。
このような、阪神淡路大震災から東日本大震災までの間の精神文化や世相の変化を踏まえて、「スピリチュアル学」全7巻は構想され、上記のような理由と経緯で、医療と健康、平和、環境、教育、芸術・芸能、宗教などに先だって、その第1巻に喫緊の問題として、「スピリチュアルケア」を取り上げシリーズは始まった。
そのような意図や方向性を持ちつつ、心については心理学、体に関しては生理学や神経科学(脳科学)、魂については宗教学や神学といったような、従来の細分化された専門分野に限定されてきた学術研究の枠を取っ払って、こころと からだと たましいと呼ばれてきた領域や現象をホリスティック(全体的)に捉えようとしたのが本シリーズである。
1つの巻に9~10人の執筆者、様々な分野で活躍されている若手から大ベテランまで、総勢62名がペンを持ち(キーボードをたたき)、自らの存在意義と使命を感じ、私たちの尊厳に関わる新たな生命観・人間観へ導く。
今年60代の仲間入り、ここにきて感じることは、自然と関わり、人と関わり、より多彩な経験をしてみたいと思うようになった。
何よりも地球上のすべてのものに優しい気持ちで接してみたい。気負わずに、ナチュラルにです。