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版元って、何ですの?

「版元」という、江戸時代から続く言葉。つまりは、出版社のことなのですが、「出版社」自体、一般の方にはあまりよく分からない存在なんですね。
「そんなことないやろ!」
という、突っ込みも入りそうなんですが、そうでもないですよ。

申し遅れましたが、「版元」の一声社・米山傑と申します。版元ドットコムでは、新参者ですが、以後よろしくお願いいたします。

さて、「出版社のことを、よう知らはらへんよ」と書きましたが、ようあるんですよ、書店さんとか、印刷所に間違えておられる方が・・・。
(書店さんと間違えておられる方の話は、わたしのブログ=2009年2月28日付に掲載しています)http://www.isseisha.net/blog/index.html

昔からの知り合いのおばちゃんと、わたしの話。
このおばちゃんとは、25年以来のお付き合いです。お付き合いとは言っても、決して怪しい関係ではありません。
ある日、懐かしの奈良大和路で、このおばちゃんとばったり久方ぶりに出会ったとお思いくださいませ。
そうですな、ところは、奈良市内の東向商店街(昔は、お店がみんな興福寺の方=つまり東を向いていたから、この名がついたらしい)の、奈良漬屋さんの前やと、思い描いてください。準備はよろしいでしょうか?
そしたら、・・・・・・。

「ああ~、米山君! 久し振り~!」
「ああ、おばちゃん! ほんま、久し振りですねえ」
「あんた、どないしとん? 今どこに、住んでんの?」
「東京ですわ」
「東京! えらいまた、遠いところに。東京に住んでんのやったら、有名人とかに会う?」
「そんなー。東京は人口が多いよって、街中に出たら、有名人どころか、近所の人にも会わんわぁ」
「そうか、奈良やったら、しょっちゅう会うのになぁ。東京は、そんなすごい人か~。お正月の春日大社並みか?」
「うっ、うん。まあ、そんなもんや」
「ところで、今、何の仕事してるん?」
「出版社ですわ」
「出版社って、あのー、本の?」
「そうそう」
「そうかぁ。ああ、そうやなあ、出版社の仕事も大変やなあ。インクで真っ黒になるやろ?」
「インク?」
「そうやがな。うちから、ちょっと行ったとこにもあるわ。家族でやっとってやで」
「それなあ、印刷屋さんやわ」
「出版社って、本の印刷してるんやろ?」
「いや、印刷はな、印刷屋さんがしてはんねん」
「そうか、そうか。ほな~、ああ、そうか! それも大変なお仕事やがな」
「うん、まあ・・・」
「あないに仰山の本、次々に書くのも大変な苦労やろ?」
「それなあ、ちゃいますわ。著者さんちゅう、本を書く人が別におるねん」
「出版社って、本を書くんとちゃうの?」
「本は、書かへんねん」
「ほな何? 印刷もせえへんし、本を書くわけでもないんやったら、ほしたら、どんなことするん?」
「まあ、えらい簡単に言うたら、本のプロデュースやね」
「プロヂュース? えらいまた、ハイカラなお仕事やがな。すごいなあ」
「すごいことないよ」
「プロヂュース、いうたら、あれやんか。あれ。・・・・・・」
「・・・・・・」
「それ、・・・どんなジュース?」

これ、なんかネタみたいですけど、まあ、ほぼ史実に忠実に基づいております。

今日も今日とて、奥さんと力を合わせて、版元業にいそしんでいる、今日この頃。
どうぞ、今後ともよろしゅうお頼み申します。

そうそう、今度7月の東京国際ブックフェアの版元ドットコム・ブースにて、こんな感じで「商品説明という名の『おはなし会』」をしますので、どうぞ、お越しくださいませ。

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