版元ドットコム

探せる、使える、本の情報

文芸 新書 社会一般 資格・試験 ビジネス スポーツ・健康 趣味・実用 ゲーム 芸能・タレント テレビ・映画化 芸術 哲学・宗教 歴史・地理 社会科学 教育 自然科学 医学 工業・工学 コンピュータ 語学・辞事典 学参 児童図書 ヤングアダルト 全集 文庫 コミック文庫 コミックス(欠番扱) コミックス(雑誌扱) コミックス(書籍) コミックス(廉価版) ムック 雑誌 増刊 別冊 ラノベ

長くて分かりにくい名前でゴメンナサイ。

 こんにちは。私はイル・プルー・シュル・ラ・セーヌ企画の中村と申します。
 恐らく版元ドットコムの会員の中で、「長い社名ベストテン」をやったら(多分そんなベストテンはやらないと思いますが)間違いなく上位に食い込む自信があります。
 弊社のことをご存じない方もいらっしゃると思うので、簡単に会社紹介を。
 イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ――フランス語で「セーヌ河に雨が降る」という意味です。この舌を噛みそうな名前は、社長兼オーナー・パティシエの弓田亨が自分の店を出す時に名づけました。パリ修業時代の雨の降るセーヌ河が好きだったそうで、この名前には修業時代の原点が刻み込まれているのです。
 フランス語ですから、当然フランス人には「とってもポエジーな名前だね」と一度で覚えてもらえますが、日本人にはどうもこのカタカナだらけの長い名前は覚えにくいようで、「ああ、あの、何だか難しいカタカナのやたら長い名前のところね」という認識の方も多いみたいです。確かに。弊社をよく知っている人であったり、教室に通われている方たちの間では、「イル・プルー」とか「イルプル」と略して言う場合が多いみたいです。

 そんな弓田亨が日本における本当のフランス菓子を追究すべく歩んできた軌跡が、教室の運営、海外からの良質の材料を直輸入販売、そして“菓子屋による菓子屋のための菓子の本”を作る出版部門の設立へと、広がっていったわけです。ですから、普通の出版社とは、ちょっと違うんだろうな、と思うんです。

 すいません。前置きが長くなりました。
 で、現在出版部は私、中村と工藤の2名でやっております。2人とも編集経験はあるけれども、販売の方はまったく素人と言っていいので、取次のシステムなど、「何故? どうして?」と思うことが多々あります。いくら書店で売っても得してるのかどうなのか、イマイチ分からない。
 弊社が取次を通して書店流通をやっていくようになったのは、本当にここ数年のことなので、まだまだ書店流通はブラックボックスに包まれている気がします。

 分かりにくいことは、自分たちが理解できる範疇のことに置き換えると何となく理解できるってこと、ありますよね? それで今後の販促展開について話し合っていたら、だんだん脱線してきて、2人で、私達の会社と、それを取り巻く取次、書店の状況を、お笑い業界に例えてみたらどうなるか、という話になったのです。
 言ってみれば、取次は吉本興業みたいなものだと思うんです。私たち出版社をそこに所属するタレントに当てはめてみます。講談社や小学館など、一部の大出版社が、さんまちゃんや紳介、三枝師匠みたいなもので、我々中小出版社は、M1グランプリに出るような(もしくは出たいと思っているような)若手芸人ではないかと…。
「取次が吉本だとしたら…」
「書店はさしづめテレビだね。全国ネット」
「ああ、そうね。うちら若手だから、まだテレビに出れて嬉しいです!ってレベルなんだろうな」
「そう。でもさ。別にテレビに出なくてもさ、常設小屋の芝居で頑張る人もいるわけだよね。例えば取次通さないで直取引オンリーでやっているところとか」
「劇団四季とか宝塚みたいなもんだね」
「テレビで売れっ子になるか、手堅く常設小屋でルートを開いていくか」
「吉本は星の数ほど芸人を抱えていて、でも多分売上の大部分を占めるのって、さんまちゃんとか紳介とかでしょう? あとは月給が1万円です! とかルミネに出ても交通費かけたら赤字です、みたいな若手芸人が多数」
「なんか、目頭熱くなってきた。アタシ、これからルミネ・ザ・ヨシモトに通うよ」
「や、そういう話じゃないじゃないと思うんだけど……」
「うちらって若手芸人に例えると、誰だろうね」
「少なくともチュートリアルとかではないだろうね」
「麒麟?」
「いや……あえて言うなら」
「あえて言うなら?」
「タムケンじゃない?」
「タムケン?」
「なんかほら、焼肉屋で頑張ってる感じが……」
「菓子屋が母体のうちらとカブる?」
「あ、なんかまた目頭熱くなってきた」
「獅子舞、覚える?」
「でも“お笑い”的には、どうよ? って感じじゃないかしら」

(しばし沈黙)

「……えーと。何の話してたんだっけ?」
「販促の展開案。どうやって書店でうちの本を手にとってもらえるか、だね」
「だいぶ脱線したねぇ」
「だいぶ脱線したねぇ」
「でも、分かりやすくない? これ」
「そうね。取次=吉本説。今度学会に発表してみる?」
「どこの学会よ!」

 なんて。まぁ、おふざけはこのへんで。
 日々、そんな会話に脱線したりしつつも、どうやったらうちの本の魅力を、うちの本を欲している人たちに届けることが出来るのか、試行錯誤しております。

 今年はこれから2冊、春と夏に出す予定です。一つは初心者向けのかわいらしいレシピ本、もう一つは社長・弓田の思いがずっしりぎっしり詰まった本(菓子の思想書と言ってもいいかもしれません)。
 版元ドットコムの皆様にも、また、いろいろご相談にのってもらうかもしれません(あんまり会合などに参加してなくて申し訳ないですけど)。タムケン(?)ことイル・プルーを、今後とも宜しくお願いします!

イル・プルー・シュル・ラ・セーヌ企画の本の一覧

このエントリーをはてなブックマークに>追加