旅系出版社である
西日本出版社は、旅系出版社である。
前回、出会い系出版社と書いたばかりなのに、違うことを書いて申し訳ないです、でも思い返すと、うちは旅系出版社、というか、でもあるのです。
先週、日月と福岡へ。
先々週、神田の書肆アクセスさんに営業に行った時、H店長から。
「来週、福岡で「ぶっくおか」という本のイベントがあって、その中でやる「本の国体」と言う名のブックフェア、つまり地方発信の面白い本のフェアの、香川県代表におたくの「超麺通団3 麺通団のさぬきうどんのめぐり方」を選んどいたからね」のお言葉をいただいて、「?????」
急遽行くことにしました、よく分らんかったし。
それに、もう2年ぐらい福岡には営業に行ってないし。
熱かったですね。「ぶっくおか」。
なんでも、地元の版元さん勤務Aさんと、デザイン事務所さん勤務Bさんと、書店さん勤務Cさんの3人が飲んでた時、「本のイベントやろうよ」が盛り上がって、この企画になったそうで、大学生さん、OLさんのボランティアもてんこ盛り。
古本市あり、書店スタンプラリーあり、講演会あり、各書店に地元有数の本読みの人が選んだ本コーナーあり、読み聞かせも子供編とアダルト編があったり、そりゃ盛りだくさん。
打ち上げにも参加させてもらって、夜中までみんなで、本について語り合いましたとも。
もちろん、その後書店さん営業もし、「西日本新聞」さんや「シティ情報ふくおか」さんにもおじゃまして、本の紹介をお願いして帰ってきました。
そして火曜日大阪の書店さんを回って、水木金は、岡山、香川。
岡山は日販会参加のために行ったのですが、数週間前から「超麺通団3 麺通団のさぬきうどんのめぐり方」の香川からの注文が目に見えて増えてきたので、現状把握の為、香川の書店さんにも営業というか、ほんとはこっちがメイン。
やっぱり売れてましたね、さくさく補充注文をいただき、合わせて他の本も受注。
行く書店さん行く書店で、うどん談義で盛り上がる盛り上がる。
超麺通団シリーズを作るに当り、この4年間、3ヶ月に一回ペースで香川に行ってますもん。
ちなみに、超麺通団3の店内マップは、イラスト担当の浦谷さんと僕とで全部取材しています。
もちろん今回も、ロケハンを兼ねてさぬきうどんも食べました。
徳島との県境にある、山の家の松茸うどん、大人の味です。
現地では、映画「UDON」のセット横で、関連本を売っているという情報を得て現場に急行、残念ながらもうグッズしか売ってないということでしたが、売店のお姉さんが感激してくれて個人的に本を買ってくれました。
先月は、新刊「日本一うまい越前おろしそば そばびと」のプロモーションで2回福井へ。
この本は、福井放送の夕方のニュース番組の中で放映していた、越前おろしそばを巡るコーナー「そばびと」を本にしたもの。
一回目は、全日本素人そばうち選手権会場での出張販売。
二回目は、地元の老舗、勝木書店さんでの店頭販売。お客さんを集めるために、お店の前で、福井放送のキャラクター「ぴんとん」君の着ぐるみをかぶって、やりましたがな、握手会を2時間。最初は普通の汗だったのが、段々さらさらの汗になって、岩盤浴みたい。
この汗は、お肌にいいのか!シャワーなんかもちろん無いので、そのまま着替えて、後店頭で「そばびと、買ってください」と叫びながら6時間。がんばりました、ほんま。
着ぐるみをかぶりたかっただけでは、の疑問、否定しません。
翌日、おろしそばを巡ってロケハン。地域ごとに微妙に違うんですよね、やっぱり。
雪が降る前に、もう一回行かんとあかんなあと思っています。
思えば、「車で回る四国八十八ヵ所」と、「私のお遍路日記 歩いて回る四国八十八ヵ所」を同時発売したときには、事前営業で中国四国合わせて40日余り営業しました。
私のお遍路日記の著者佐藤さんがお遍路で回ったのも40日あまり。
営業お遍路です、いや、お遍路本の営業です。
一日車で走り回って注文とって、夜、携帯の旅の窓口サイト(当時)で、5000円以下の宿を選択して、予約宿泊。
発売後、講談社のIさんから、「大分で「週刊お遍路」が売れているよ」の情報を聞いた翌週、大分へ飛び、書店さんに営業に行った時もあったなあ。
そして、「大分合同新聞社」と「シティ情報おおいた」編集部におじゃましての商品プロモーション後、記者さんや編集部のみんなと大宴会。
結果は、営業費を使いすぎて赤字やったけど、めちゃめちゃ楽しい日々でした。
「大阪たこ焼33カ所めぐり」の時は、全国各地のマスコミから取材依頼をいただき、やっぱり営業を兼ねて、著者とともに新聞取材を受けたり、ラジオに一緒に出たり、旅をしてました。
実際、事務所には、土曜日に数時間ぐらいしか行ってません。内勤担当にすべて任せています。
おっと昔の話はこれぐらいにして。
来週は、再び香川そして徳島。
その翌週は名古屋予定。
書店さん営業、地元マスコミへのプロモーション、そして、やっぱり出会い系なんよね、そこで出会った人との本作りと取材。
表情が見えない電話が苦手なので、
あるエリアからのスリップ注文が増えたなとか、地方マスコミから本の紹介依頼があったとか、類書がその地域で売れているという情報とか、著者からの問い合わせとか、なんかあったらとにかく行ってみる。
これがうちの流儀。
取次さんの支店で門前払いをくらったり、書店さんで露骨に小さい版元は嫌と言われたりもあるけど、まあ、突然飛び込みで行くねんからしゃあない。
そんな日は、もう一日ブルーで何もする気がなくて、チェックイン時間にホテルに飛び込み落ち込みますけど、翌日には復活。
地元の本のラインナップもまだまだ増殖中、だから、まだまだ旅は続くのです。
こうやって書き起こしてみると、行き当たりばったりもええとこやけど。
行くと何かと出会えるし、そこから企画が湧いてくる。やっぱりうちは、旅系出版社やな、と思う今日この頃でございます。出会い系でもあるけど。