外商と書店営業の両立は可能か?
小社では、大学図書館や公共図書館を販売対象とする復刻のセット商品と、一般読者を対象とした単行本をつくっている。営業は私一人なので、大学営業(外商)と書店営業の双方を行わなければならない。どう両立させればいいのか、ここのところ悩んでいる。
大学営業は季節労働のような面があり、夏期休暇・冬期休暇をのぞいた5月から6月下旬まで、10月から12月下旬までが、営業するのに最適だ。1セット売れれば10万円以上の売上が上がる商品なので、この時期はひたすら大学行脚をすることになる。
当然、出張も多くなる。現実問題として全国を歩くのは無理なので、首都圏、関西、九州などを回るのだが、この間に新刊の単行本が出たりすると営業が難しい。いつも歩いている首都圏の書店にも行くことができない。FAXという手段もあるが、行けば多くのご注文をいただけることは分かっているのに、歩けない。電話すればいいじゃないかとも思うのだが、大学の研究室をひたすら歩きながら、その間に書店の担当者にご連絡をするというのは、時間をとるのが難しく効率が悪い。
一度関西出張の折に、大学営業を終了してから書店を回ったことがある。地方に行く場合、書店の外商部の方と一緒に回るのだが、だいたい夕方5時頃に営業を終えて(営業先によっては7時頃になることも)、翌日の打ち合わせを行うと最低6時半は過ぎてしまう。それから訪ねるとなると7時過ぎ。ずいぶん迷惑なことをしているなと思いながら、手短に営業をするのだが、こんな時間帯では担当者が帰っていることも多く、会えずに終わることも多い。
私はなんとも恥ずかしいことだが、車の免許を持っていない。いつか取らなければと思うのだが、なかなか時間を作ることができないでいる。単独で車を使えば、合間に書店を回ることも可能かと思うが、実際のところどうなのだろうか?
いろいろと経験豊富な営業の方に聞いても、外商と書店営業の両立は無茶だよと言われる。とはいえ片方を捨てることもできず、しかし二兎追うものは一兎も得ずになっても困るし、いったいどういう方法を取ればいいのか?悩みは深まる一方だ。